台北駐福岡経済文化辦事處(陳銘俊處長・総領事)が主催する「中華民国(台湾)112年国慶酒会」が10月6日、ホテル日航福岡で開催され、九州・山口選出の国会議員、各県及び市町村の首長と議会関係者、学界人、財界人、華僑、メディアなど450人が駆けつけ、大いに盛り上がった。
会場入り口にはお馴染みのパイナップルケーキだけでなく、台湾各地の産物や観光案内書が並べられ、台湾同胞には郷愁を、日本の客には最新の特産品情報を提供した。来場者の中には担当者に詳しい説明を求める人もいて、新しいビジネス交流にもつながったようだ。
パーティは全員が台湾と日本の国旗に向かって立ち上がり、それぞれの国歌を斉唱することから始まった。最初はスピーカーから流れる国歌に静かに耳を傾けていた人も、途中からは大きい声を出して合唱するなど、国を愛する気持ちが次第に高まっていく様子に会場は次第に高揚感が増していった。
次いで主催者である陳銘俊・福岡総領事が挨拶に立ち、日本の旧植民地として韓国より低い地位にあった台湾が今日世界一の親日国になったのは九州・山口の人たちが命を懸けて台湾を愛してくれたためであり、台湾と日本の強い絆がここから始まったと述べた。更に現在緊迫した状況にありながら、国を守り、自由・民主のライフスタイルを貫く決心をしている台湾を、ここに集う方々が倍旧の愛情で応援・支持してくれることを願い、自らも粉骨砕身の努力をするとの決意を表明した。
次いで自由民主党総務会長の森山裕氏やTSMC(台湾積体電路製造)が進出する地元から選出されている坂本哲志衆院議員を皮切りに20人を超える国会議員などが次々に演壇に立ち、国父・孫文が高らかに中華民国の設立を宣言して112年になることへの祝辞やコロナや自然災害における両国の援助・協力、TSMC進出への期待、各地と台湾との友好関係締結についてのエピソードの披露などがあった。
食事・歓談の合間には福岡に暮らす台湾出身者を中心に構成される歓喜合唱団が「雨の夜に花を」など、台湾の歌を合唱し、会場の大きい拍手と華僑の方々の郷愁を呼び起こした。
また、例年通り様々なスポンサーから提供されたお祝いの抽選会があり、高級品、宿泊券、航空券などの当選者発表ごとに会場がどよめく場面もあった。
プログラムの最後は日台両国の絆を一層深めることを祈念する万歳三唱で締めくくられ、厳かな中で楽しく行われた祝賀会を終えた。