台湾一を懸ける台湾シリーズは11月12日、台北天母野球場で第7戦を行い、味全ドラゴンズ(台北市)が6-3で楽天モンキーズ(桃園市)を抑えて24年ぶりの優勝を飾った。
4勝先取で年間王者の座を争う台湾シリーズ。シリーズ進出を懸けて前期優勝で年間勝率2位の統一ライオンズ(台南市)と同3位の楽天が戦ったプレーオフでは、楽天が3連勝で統一を破り、2年連続台湾シリーズ進出を果たし、史上初の「北台湾大戦」となった。
シリーズ初戦から激戦を繰り広げ、3-3で第7戦に突入。楽天が1回表に廖健富の安打で先制点を奪ったものの、1回裏に先発投手のダルバーグのコントロールが悪かったため、相手に5点を許された。楽天が2回表に2点を奪い返したが、この後投手戦が続き、8回裏に味全が追加点1点を確保し、6-3で勝利を挙げた。
味全ドラゴンズにとって1999年以来の初優勝。今シーズンで味全の監督を務め、1999年の優勝に主力捕手として勝利に導いた葉君璋監督は「監督生涯の2度目の優勝だが、味全が再び優勝となったのは感慨深い」と涙ながらに語った。
初戦と第6戦に先発投手として楽天を抑えた徐若熙がシリーズMVPに選出。報道陣の取材に対し「MVPに選ばれるとは思わなかった」とし「私にとってチーム全員がMVPだ」と語った。
台湾プロ野球初年度のチャンピオンでもある味全ドラゴンズ。1997年から99年まで3連覇を果たしたが、同年台湾プロ野球で蔓延した八百長事件の影響で、当時のオーナー魏應行が解散を宣言した。2019年に台湾プロ野球への復帰を叶った。