台湾台北市の蒋万安市長は5月15日に日本を訪れ、訪問初日に自民党本部を訪問し麻生太郎副総裁と会談した。両氏は漫画の話題で意気投合し、蒋氏は漫画「ONE PIECE」（ワンピース）の登場人物たちのように「台湾と日本の関係が長く続いていくよう」と期待を寄せた。
蒋氏の訪日は、小池百合子東京都知事からの招聘によるもので、都が主催する「スシテック2024」の一環として、都内で同15日から三日間開かれる「シティ・リーダーズプログラム」へ出席する。このプログラムは世界各都市のリーダーを集めて開かれている。
今回の会談で意気投合した経緯は、麻生氏が昨年8月、台北市を訪れて蒋市長と会談。その際「ワンピースの主人公のルフィが一度も仲間を裏切ったことがない」と発言。蒋市長は「台日関係が末永く続くよう願う気持ちを示した」と認識。今回の訪日ではこれを念頭に、日本語で「俺たちは仲間だ」と発言し、ルフィの仲間であるゾロの姿に扮した自身のコスプレ写真を麻生氏に見せるなど「日本との縁や友情が長く続くことを願う」と述べた。
また、台北で毎年旧正月（春節）前後の期間に開かれる「台北国際コミック・アニメフェス」（台北国際動漫節）への参加を促し「共にコスプレを楽しめたら」と述べた
このほか、麻生氏の地元が九州との話題に際し、蒋氏は台北市がスタートアップの海外進出支援で福岡市との連携を強化する取り組みを始動させた事などに触れ「麻生氏の働きかけにより台北と福岡、日本のその他の都市の連携がより深く、具体的になるよう」と期待した。
なお、麻生氏との面会前には自民党青年局の鈴木貴子局長とも会談した。台北市は今年の6月に青年局を立ち上げることを紹介し「今後、双方の青年局の交流がさらに密接になれば」と語った。
