金門島海域で拿捕の台湾人ら乗組員釈放 船長は拘束続く

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中国海警局は、台湾の金門島周辺の海域で7月2日に台湾の澎湖諸島に所属する漁船が中国海警局に拿捕(だほ)された事件で、漁船に乗っていた5人のうち4人を釈放した。台湾聯合報が8月13日に報じた。

釈放されたのは台湾人1人とインドネシア国籍の計3人。なお、台湾人船長はいまだに拘束されている。漁船は、台湾側が設定した「制限水域」外の中国領海で漁をしていたため拿捕された。

 中国海警局は8月13日、違法操業の疑いで漁船を調査。5人のうち船長以外の乗組員4人の違法行為は軽微と判断し、刑事責任を問わずに台湾側に帰したと発表した。漁船は漁獲物1335キロを積んでおり、残る台湾人船長1人については捜査中とした。

 金門島周辺では2月、台湾側が設けた「禁止水域」で中国漁船が台湾当局の追跡を受けて転覆して乗組員2人が死亡した事故が発生した。その後、この海域のパトロールを中国側が強化しており、中台の緊張が高まっていた。中台双方は7月末、この事故で死亡した2人の遺体を中国側に返還し、台湾当局が遺族に慰問金を支払うことで合意した。また8月7日には、金門島を出航後に中国側に救助され、約5カ月にわたって中国側の調査を受けていた台湾元軍人が台湾側に戻っている。