日本郵便と台湾中華郵政(台北市)は10月29日、熊本と台湾の計六箇所の郵便局と「姉妹郵便局」の協定を結んだ。半導体世界最大手企業の台湾積体電路製造(TSMC)が熊本県菊陽町に生産拠点として進出したことを受け、日台の交流が活発化していることを踏まえたと見られる。姉妹郵便局の相互訪問などで連携を深める。
日本郵便は、海外郵便局と初めて姉妹協定を結ぶ。熊本県内は熊本城東(熊本市中央区)、菊陽久保田(菊陽町)、西合志(合志市)、室(大津町)の4局。台湾側は台北市の2局。互いに訪問するほか、地域産品の販売で協力する。11月には協定を記念したオリジナル切手を発行する。
熊本市の日本郵便九州支社(熊本市中央区)で行われた締結式では、中華郵政の蔡文慶副総経理と日本郵便の西口彰人副社長が協定に署名した。木村敬熊本県知事及び台北駐福岡経済文化弁事処の陳銘俊処長が立ち会った。
中華郵政の蔡文慶副社長は「協定は中華郵政にとって従来にない取り組み。台北と熊本の友好の架け橋になることを期待している」と話した。
日本郵便九州支社の高橋博経営管理部長は、TSMCの進出により台湾から熊本への移住者が増えていることを念頭に「中華郵政とさまざまな取り組みを進め、台湾から熊本に来た人々の快適な生活を支えたい」と話した。
締結を記念して、台湾で使われている郵便ポストのオブジェが日本郵便九州支社前に設置された。また、九州支社前に設置する中華郵政のポストのオブジェも披露された