第3回WBSCプレミア12で11月24日、台湾が初の栄冠を手にした。決勝戦では今大会2戦2敗だった日本に3度目の正直で完勝し、初優勝を果たした。
日本戦は今大会3度目。オープニングラウンドで1-3、前日のスーパーラウンド第3戦では6-9と2連敗を喫していた。
決勝戦の先発は林昱珉(21)投手。ダイヤモンドバックス傘下に所属する左腕。前日のスーパーラウンドの日本戦の先発予定だったが、直前の試合で決勝進出が決定したためマウンドに上がった。初回、2回と三者凡退に抑えると、3回には先頭の7番・源田(西武)に自らを強襲する内野安打を浴び、一、二塁のピンチを防ぐ。さらに4回には先頭打者に四球を出すが無失点に抑えた。
試合中盤の5回、先頭の8番林家正(27)が先発の戸郷から2球目の150キロストレートを逆方向、右中間スタンドへ運ぶ1号ソロを放ち1-0と先制した。さらに1死、1番陳晨威(30)が右前安打、2番林立はフルカウントから四球で出塁し一、二塁となり、3番陳傑憲がフルカウントからの7球目の150キロストレートをライトスタンドへ叩き込む2号3ランを放ち、この回2本のアーチで一挙4点を奪い4-0と突き放した。
林昱珉は4回で降板すると、5回からは元オリックス、西武でもプレーした張奕(30)が2死から連打を浴びるも、小園を打ち取り無失点。さらに6回、7回も三者凡退に抑え、3イニングを2安打、3奪三振無失点に抑えた。
8回からは3番手としてDeNA、ロッテでプレーした陳冠宇(34)が2つの三振を奪い三者凡退。9回は林凱威(28)が先頭の辰己(楽天)に安打を浴びるも、最後は栗原の一直、一塁走者が戻れず併殺打でゲームセット。プレミア12出場3度目、今大会日本との3試合目で初勝利の3度目の正直で栄冠を手にした。
頼総統の計らいで台湾上空に空軍機でお迎えも
台湾の頼清徳総統はこの日、野球の国際大会「プレミア12」の決勝で日本に勝利した台湾代表の栄誉を讃え、選手が台湾に戻る際の航空機を上空で空軍戦闘機が出迎えるよう手配したと明らかにした。フェイスブックに書き込んだ。
頼氏は優勝決定後、フェイスブックで「ありがとう台湾の英雄」と選手たちに謝意を表明。「素晴らしい守備」や「積極的な走塁」を称賛した上で「世界に台湾を賛嘆させた」と讃えた。