東京・横浜・大阪三地の華僑学校が連携して「台湾留学教育展」を開催

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羅鴻健理事長(左から5番目)と卒業生および在学生の集合写真
羅鴻健理事長(左から5番目)と卒業生および在学生の集合写真

僑界の力を結集し、日台教育交流の強固な架け橋に

   日本台湾教育センター(台湾教育部委託)主催による「2025年日本関東地区台湾留学教育展」が、6月中旬より東京都・神奈川県・大阪府の三大華僑学校(東京中華学校[6月14日]、横濱中華学院[6月16日]、大阪中華学校[6月21日])を舞台に順次開催された。関東から関西まで繋ぐ今回の連携開催は、今年最大規模の台湾高等教育プロモーションイベントの一つとして注目を集めた。

学生たちの積極的な参加により、会場は大いに盛り上がりを見せました
学生たちの積極的な参加により、会場は大いに盛り上がりを見せました

   台湾からは北中南の公私立18大学が参加し、入学情報、カリキュラム、奨学金制度、中国語学習環境、卒業後の進路などについて、参加者との対面相談を実施。東京と横浜でのイベントは大盛況で、多くの華僑家庭や日本人学生が熱心に参加した。

2025台灣留学說明會-東京海報正面
2025台湾留学説明会-東京ポスター表面
2025台灣留学說明會-東京海報背面
2025台湾留学説明会-東京ポスター裏面

   東京会場(東京中華学校)では、台北駐日経済文化代表処教育組の黄冠超組長、僑務組の李承芸副組長、日本台湾教育センターの葉劍木執行長などが開会式に出席。黄組長は、「台湾の大学は多言語・多文化環境を有し、特にAIや半導体などの分野で国際競争力を持つ。学術だけでなく、将来の就職や人生設計にも繋がる重要な選択肢だ」と強調した。

黄冠超組長によるご挨拶
台北駐日経済文化代表處教育組の黄冠超組長よりご挨拶を頂きました

   葉執行長は、「本展は進学情報の提供だけでなく、日本と台湾、華僑社会と台湾教育を結ぶ架け橋の役割を果たしている」と述べた。東京中華学校の呉育珊校長も、「初回の開催校として光栄に思います。学生たちは台湾の大学について直接知る貴重な機会に期待を寄せています」と語った。

葉劍木執行長によるご挨拶
日本台湾教育センターの葉劍木執行長がご挨拶されました

   6月16日の横浜会場は、僑務委員会の支援により2021年に新設された横浜中華学院の5階体育館で開催された。場内は広々として冷房完備、快適な交流空間が提供された。

一対一相談・対面交流コーナー
一対一相談・対面交流コーナー

   横濱中華学院の杜文劍校長は「台湾の大学の教育理念や特色に触れ、多様で丁寧な教育に感銘を受けました。今後も台日間の教育連携を深めていきたい」と述べた。

中山医科大学の集合写真
中山医科大学の集合写真
杜文劍校長(左から4番目)、馮彥国秘書長(右から3番目)と台湾師範大学の集合写真
杜文劍校長(左から4番目)、馮彥国秘書長(右から3番目)と台湾師範大学の集合写真

   羅鴻健理事長は、「僑校は言語と文化の継承だけでなく、台湾教育を海外で伝える大切な拠点。若い世代や日本社会への影響力を広げていきたい」と強調した。

   6月21日には大阪中華学校にて「台湾留学フェア IN 大阪中華学校」が開催予定。主催は日本台湾教育センターと毎日留学ナビ。大学ブースのほか、台湾グルメの紹介や体験型展示も行われる。

台灣留學フェア IN 大阪中華学校
台灣留學フェア IN 大阪中華学校

 日本台湾教育センターの郭艷娜主任は、「留学展は今年で第14回目。コロナ禍でもオンライン形式で継続してきました。今年は過去最多の来場者数となり、台湾留学への関心の高さに感動しています」と語った。

 同センターの徐聖芬氏も、「最近は日本人学生からの関心が急増しています。書類審査での入学申請が可能で、手続きが簡便な点も台湾留学の魅力です。今後も台湾高等教育の多様な魅力を伝えていきたい」と述べた。

 また、銘伝大学日本教育センター所長馮彦國も務める関係者は、「台北駐日代表処は3つの華僑学校にとって常に力強い支援者です。横濱中華学院は最も歴史ある僑校として、華僑子弟のための教育拠点としての使命を果たしていきます」とコメントした。

国立清華大学の集合写真
国立清華大学の集合写真
静宜大学の集合写真
静宜大学の集合写真

 東京中華学校、横濱中華学院、大阪中華学校の三校は長年にわたり、日本における中文教育と進学指導の要として機能しており、台湾の僑教政策と歩調を合わせ、多くの在日学生の台湾進学を支援してきた。

 今回の三校連携による留学展は、日本における「僑教前線」の再始動とも言える。若者たちに台湾での学びの道を拓き、人生を切り拓く架け橋となっている。

紀念合影
紀念合影

 グローバルな華語文学習熱とアジアのテック産業の成長により、台湾の高等教育はますます魅力を高めている。今後も三大僑校は台湾と世界をつなぐ架け橋として、国内大学と連携し、より多くの国際的な学習機会を創出し、「僑校から世界へ」の理念を実現していく。

※今回、参加できなかった台湾の大学も多数あり、主催者は次回以降、より多様な分野の大学の参加を期待している。