台湾高速鉄路(THSR)の新型車「N700ST」の外観発表

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台湾高速鉄路の新型車両「N700ST」(イメージ)(写真/台湾高鉄ホームページ)
台湾高速鉄路の新型車両「N700ST」(イメージ)(写真/台湾高鉄ホームページ)

【台北訊】台湾高速鉄路はこのほど、新車両の形式名を「N700ST」に決め、外装デザインを初公開した。「全新世代 為你啟動」(The Next is Now)をスローガンに、今後の新車導入に向けた取り組みを加速させる。

「N700ST」の「T」はTaiwanを意味し、車両システムのローカライズを象徴しており「現行の700T型車両との連続性を重視した命名」という。新車両はJR東海道新幹線の最新型N700Sを基に、台湾におけるサービス需要やブランドイメージと合わせ、台湾高鉄向けに機能やデザインを最適化されている。

「N700ST」は、従来車両に比べ軽量化・高性能・省エネ・快適性を備えている。外観は、700系ベースである現行の700Tのオレンジと黒の配色を踏襲しているが、より明るく洗練された白基調の車体に仕上げられている。

N700STの外観は、700系ベースである現行の700Tのオレンジと黒の配色を踏襲している(写真/台湾高鉄ホームページ)
N700STの外観は、700系ベースである現行の700Tのオレンジと黒の配色を踏襲している(写真/台湾高鉄ホームページ)

一方、車内はフルカラーLCDや到着時の照明変化、充電設備つき座席などの設備を導入して防音・防振性能も向上させている。授乳室には洗面台・ハンガーフック・ベビーシートも新設され、車いす席は現行の4席から6席に拡充され、固定装置も設置。バリアフリー利用者にも安全で快適な旅が実現できる。

台湾高鉄は「新車両は2026年より順次台湾に到着し、2027年に営業運転を開始する予定。より充実した輸送力により、乗客に快適で上質な搭乗体験を提供する」としている。2027年下半期の正式営業開始を目指しており、全12編成のN700STが運行に加わる事で、ピーク時の発車能力は現行より約25%向上すると見込んでいる。

2025.08.21