沈斯淳代表、日本語で挨拶~日華懇主催、歓迎会の席で~

0
平沼赳夫議員、沈斯淳代表、藤井孝男議員
歓迎会会場の様子

 台湾との関係強化を目的とした超党派の議員連盟、日華議員懇談会(日華懇)主催の沈斯淳駐日代表着任歓迎総会が6月14日午後、都内のホテルで開催された。当日は国会開催中ながらも約80人の衆参両議員が出席。また台北駐日経済文化代表処からは沈代表をはじめ羅坤燦副代表、陳調和副代表、王建華秘書、張仁久業務部長など6人が出席した。 会は日華懇幹事長の藤井孝男議員の司会のもと、会長の平沼赳夫議員による歓迎の挨拶で始まった。挨拶冒頭では、前代表の馮氏の日台ワーキンホリデー制度の確立、羽田―松山空港直行便就航など数々の功績を称えた。さらに、
 人口2300万人足らずの台湾から年間100万人以上が日本を訪れてくれる事に、いつも感謝しているとした。また、5月30日に着任した沈代表は外交畑一筋で、米・加・チェコでの勤務経験があり、そのような外交のスペシャリストが日本に赴任してくれて嬉しいと期待を寄せた。
 続いて沈代表の挨拶。来日2週間目にして全て日本語でのスピーチとなり来場者を驚かせた。沈代表は、平沼会長が超党派議員をともなって昨年10月の台湾の建国100周年祝賀式典に、また今年3月と5月には馬英九総統の再選のお祝いに訪台したことに感謝の意を述べた。また、今日出席の議員の中に台湾でお会いした議員の方々が何人もおり、友人に会ったように心が和み、嬉しく思うとした。また、台日両国の国民は40年来で最も有効的で緊密な関係にあるとした。馬総統も公の場で台日関係は大きな進展を遂げ、新たな段階に入ったと表明している事を伝えた。今年7月5日に花蓮で開催予定の台日観光サミット、2013年の宝塚歌劇団台湾講演、2014年の故宮博物院の日本展などを今後の予定を説明。代表処として、台日間の文化経済をより一層促進したいとした。最後に台湾は国際原子力機関等への参加、二国間および多国間の自由貿易協定を締結して、国際社会と共に歩むことを希望しており、是非とも日本の協力をお願いしたいとした。
 その後、自民党の島尻安伊子議員からの花束贈呈の後、質疑応答となった。
 質疑応答では自民党の古屋圭司議員から、日台間は好感度があり、いってみれば相思相愛の仲である2014年開催予定の故宮博物院日本展では過去最高のモナリザ展(140万人が来場)を凌ぐ来場者数を期待。「沈代表、どうかご活躍を!」と発言した。それに対し沈代表は、故宮博物院の日本展では今までの最高の人出に期待している。これからは全身を挙げて職務を全うしたいとした。また、同じく自民党の今村雅弘議員からは、「ご趣味は」の質問。沈代表は「仕事は全力でやりますが、私の仕事は幅広く、行動の全てが仕事です」とユーモラスに富んだ回答に、会場にはに拍手が沸き起こった。そして、いつかリラックスした雰囲気の中で皆さんと意見交代したいとも語った。さらに同議員から、ご婦人との仲は、との質問に、沈代表は「家内には頭が上がらない。ただ、恐れはしないが尊重はしている。いつか皆さんに家内を紹介したい」と結んだ。
 歓迎会はさらに盛り上がりをみせ、約40分で幕を閉じた。その後、沈代表は多くの議員らと名刺交換、さらに詰めかけた記者たちからのインタビューに答えた。記者から「日本語の勉強は」の問いに、今、新聞、テレビなど生活の中の全てが日本語。どんどん日本語に慣れてきていると答えた。さらに好きな日本のテレビ番組は、の問いには、「歴史、自然の番組が好き」と答え、記者団を笑わせた。
 記者からのどんな質問にも熱心に答え、そして、いつも記者に対して必ず「ありがとう、御苦労様」と声を掛けて下さる沈代表の心遣いはとても嬉しく感じる。