台湾や日本の脚本家が集うドラマ国際会議、開催

0

 


 
 台湾や日本等の脚本家らが集う「アジア・ドラマ・カンファレンス」の本会議が7月10日から福岡市で開催された。放送文化の交流を通じて、相互理解を図るのが狙い。参加は8カ国約100人の関係者。台湾からは「華麗なる挑戦」の制作者齊錫麟氏、作家龔敏惠氏が出席した。
高島宗一郎福岡市長(左)と曽念祖處長(右)
「華麗なる挑戦」の制作者齊錫麟氏
「華麗なる挑戦」の制作者齊錫麟氏

 10日に開かれた迎賓祭は、福岡市の高島宗一郎市長が「福岡市はゲーム、アニメーション、映画、ファッションなどのコンテンツに力を入れようと取り組んでいる。福岡、九州一円を視察する中で、ハートに止まる素敵なポイントをキャッチして、ロケ地に選んでいただきたい。福岡は名所旧跡、美味しい魚、屋台が魅力。ドラマのイメージをしながら楽しんでいただきたい」と挨拶した。迎賓祭には台北駐福岡経済文化辨事處の曽念祖處長も訪れ、今後の台湾と福岡の更なる交流について高島市長と会話を交わした。

 11日から開かれた会議では、台湾から「華麗なる挑戦」が上映された。この作品は漫画が原作となっており、台湾人の俳優を中心に、韓国のアイドルユニットSUPERJUNIORのメンバーらが登場する海外合作体制で撮影された。制作者である齊錫麟氏は、「韓流スターを台湾ドラマで起用するが国内からの批判を浴びた。しかし、いい試みになったのも事実。外国の役者が言葉を学習するのは難しく、そのまま台詞を覚えてしまった方が早い」などの制作事情を語った。龔敏惠氏は「多くのスタッフの役割分担と努力があった」と海外との合作に於ける制作プロセスを説明した。出席した日本、韓国の番組プロデューサーからは「異国間で脚本をやり取りする場合、言葉のギャップを調整することが非常に難しい。今後、アジアでバランスのとれたドラマを作っていくには文化の差異を認識することも含めて、制作者が視野を広く持つことが重要」といった意見が出された。


 この会議はアジア各国で活躍する映画、テレビの脚本家、プロデューサーが一同に集い、ドラマ作品の発表や意見交換の場を提供しようと、2006年から開催されている。参加者たちはディスカッション終了後、九州各地へとドラマ撮影候補地の視察を行い7月15日に幕を閉じた。