野党民進党が「対日関係優先」を強調

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 中国紙によると、香港の活動家らが尖閣諸島の魚釣島に上陸し、日本当局に逮捕されたことについて台湾・外交部(外務省に相当)が「速やかな釈放を求める」とコメントしたことに対し、台湾の最大野党・民進党関係者は「台湾人が当事者でないのに口を出すのはおかしい。日本との外交関係を優先せよ」と述べた。
 民進党の立法委員(国会議員に相当)、李俊俋氏らは魚釣島問題に対する同党の基本姿勢について「平和解決、事態の拡大回避、対日外交優先、中国大陸との不協力である」と語った。また、別の民進党関係者は「逮捕されたのは中国大陸と香港の人。台湾には関係ないのになぜ台湾の外交当局は口出ししたのか」と指摘し、「東アジアの平和で最も重要な布石である日米安保条約の根底を揺るがすものだ」と批判したとしている。
 また、台湾外交部は8月15日の臨時記者会見で尖閣諸島の主権問題で「中国と協力して解決することは決してない」との立場を改めて示している。外交部の夏李昌報道官は、尖閣諸島は「中華民国(台湾)国有の領土」との立場を改めて主張し、「周辺領域は漁民の伝統的な漁場であり、適切な方法で漁民の権益を保護する」と述べた。先の香港活動家らの尖閣諸島上陸問題で、当初台湾の民間団体も合流を計画していたが、船主の反対で直前に出向を断念した。台湾当局は台風の影響を懸念して「人道的見地から」台湾北部、基隆沖で水と食料を届けるのにとどまった。