プロミュージシャン出身の台湾の外交官が初のソロライブ

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台北駐日経済文化代表処・僑務部部長の趙雲華氏

台北駐日経済文化代表処・僑務部部長の趙雲華氏

 東京・墨田区内で8月18日、19日の日程で開催された「すみだストリートジャズフェスティバル」に、台北駐日経済文化代表処・僑務部部長の趙雲華氏が出演。ピアノ・ソロ・ライブを行い、音楽を愛する多くの人たちで会場は賑わった。日本の有名ジャズミュージシャンとの交流がきっかけで、今回初めてのジャズフェスティバルへの招待参加となった。
 同フェスティバルは、錦糸町駅・押上駅・東京スカイツリー周辺の路上や店内、そしてホールなどに設置された約30ステージで300ほどのミュージシャンが2日間に渡りライブを行うもの。趙氏によるピアノのソロライブは18日午後6時より「すみだトリフォニーホール」の小ホールで開催され、日本人はもとより、在日華僑団体の代表や在日華僑とその家族で、250ほどの座席は満席となった。
 映画音楽やジャズのスタンダードナンバーなど、一般に広く知られた曲を独自のアレンジで聴かせる演奏は、やはりプロミュージシャンの面目躍如たるもの。演奏が始まると同時に、一気に会場が湧いた。また公演中、趙氏は日本語で音楽について語り、観客たちは「素晴らしい内容だった」と高く評価。観客を魅了する趙氏の演奏と軽妙な話術に引き込まれ、約40分ほどの公演だったが、時間が短く感じられた。
 公演後、会場内でのインタビューで、外交官としての仕事と音楽の関係について質問されると、「現在の私の仕事はまず外交官。その合間に自分の特技とかつてのプロミュージシャンとしてのキャリアを生かした民間外交に貢献できればと思う」と話し、趙氏の外交への熱意が伝わった。 
 昨年の中華民国建国100年に前後して、日本と台湾は多くの相互条約を締結。日台間の経済交流はより盛んになっている。また、今後もさらなる趙氏の活躍に期待したい。