「空港都市桃園の充実した投資環境で100%安心のパートナー」
桃園県政府主催の「桃園県2012日本企業誘致説明会」が8月2日、都内ホテルで開催された。日本企業に桃園の投資環境を説明して、桃園県への投資を促す事を目的に開いたもので、当日は三菱東京UFJ銀行、鹿島建設など200社以上の日本企業の担当者が参加。多くのマスコミも取材に訪れ、立ち見者も出るほどの盛況ぶりだった。
当初、説明会は6月21日に開催予定だったが、台風の影響で中止され、今回もまた別の台風が桃園に接近、来日予定だった桃園県の呉志楊知事の代わりに李朝枝副知事を団長とする訪日団が来日した。
説明会は、台北駐日経済文化代表処の沈斯淳駐日代表の「今日はこんなに多くの人が集まってくれて驚いている。皆さんの収穫があることを望んでいる。代表処としても今後の日台パートナーシップに全力で協力したい」とした挨拶で始まった。続いて、豊島区議会議員の小林弘明氏の日台貿易が親密であるとした祝辞を述べた。
その後、桃園県の李朝枝副知事より「桃園は台湾の空の玄関口、アジアの全主要都市まで3時間以内に到着できる。2013年6月にはMRTも空港まで乗り入れ予定のため、国際的競争力に富んだ桃園県は必ず日本企業は台湾投資の桃源郷になります」と挨拶。李副知事は「桃園から出発して日台合弁による中国市場と世界進出をするのがベストチョイス」と空港都市という地の利を生かした桃園への投資促進を力説した。続いて、桃園県政府による、「空港都市の新しいチャンス」と題したプレゼンテーションとなり、工商発展局・陳淑容局長、城郷発展局・呉啓民局長、交通局・高邦基局長らによる桃園県及び来年に控えたMRT空港線開通後の概況の説明が行われた。内容はMRT開通は駅周辺の都市開発に飛躍的な発展をもたらし、日本企業の進出の対象地になると同時に、ビジネスチャンスの契機となるとしたもの。また、全国からの生産能力の高い人材が集まっている桃園県は工業収入全国一位、平均年齢は35歳で国内で最も若く、失業率は一番低いなど、桃園県の産業基盤が整っていることもPRした。
続いて、このほど桃園県に進出した日系企業・大和房屋公司(不動産業)と、李副知事との協力意向書(LOI)の調印式となり、最後に質疑応答となった。企業担当者からは「多くの日本企業が中国へ進出し、撤退も見うけられた。台湾進出を検討している中小企業から、進出後困難に直面した際に桃園政府は助けてくれるか」との質問があり、それに対して李副知事は「そういった場合は桃園県政府として全面的に協力したい。もっとも、台湾は法治国家であり、中国とは根本的に体質が違う。日本企業にとって台湾進出の全ての分野で整備された桃園県から出発して中国へ進めば、不要なトラブル、損出を防げる。桃園政府は日本企業の皆さんの最良のパートナーとなることを約束します」と快諾。
この後も多くの質問が相次ぎ、説明会は盛況のうちに幕を閉じた。