台湾グルメ協会が組織するシェフグループは、10月5日~10日の6日間にわたってドイツで開かれた世界料理オリンピック(International Kochkunst Ausstellung,IKA)で14個の金メダル3個の銀メダル5個の銅メダルを獲得した。台湾より出場した19人のシェフらは参加した53ヶ国1600人の出場中で高得点を獲得した。
台湾外交部(外務省に相当)は17日、同大会に出場したシェフたちの凱旋記者会見を開催した。外交部の史亞平・常務次長は「参加した全員のシェフは神業の持ち主、さまざまな困難に見舞われてもチーム全体が一丸となって諦めず互いに協力しあいオリンピック精神に満ちていた」と参加シェフらを称賛した。
なかでも、新竹の福泰飯店でチーフシェフを務める柯明宗氏は「果物や野菜の彫刻」部門で最高点(94点)でスーパー金メダルと同オリンピックでは最高栄誉であるOlympic Winner賞(オリンピック優勝)のダブル獲得となった。また、高雄市・義守大学の李建生さんが台湾の先住民族の顔をチョコレートで再現した銅像ならぬ「チョコ像」も好評で、チョコレート部門で金メダルを獲得した。
また、王頴愷助教授、裴志偉先生、呉松濂准教授はそれぞれの部門で満点の「スーパー金メダル」を獲得。史常務次長は「台湾は世界でもっとも権威ある料理の大会で海外に向けて活路外交のソフトパワーを示した」と述べた。
続いて、史常務次長は今回の世界料理オリンピック出場に際して、外交部では出発前の9月29日に壮行会を開いて出場シェフらを激励。また台湾のドイツ代表処・フランクフルト事務所も台湾シェフチームが出場する全ての必要な行政支援を行った。史次長は「今後、文化、芸術、スポーツなど台湾のソフトパワーを世界にアピールするため、政府、外交部は惜しみない努力をする」約束した。
世界料理オリンピックは4年に1回行われ、「世界コック連盟」(WACS)が認可した世界最大の飲食競技大会で、1900年に創設され4年毎にドイツで大会が開催されている。料理界での認知度が高く「飲食界のオリンピック」といわれている。評定のプロセスは大変厳しく、世界飲食界での名声も高く影響力も大きいため、受賞者の料理の腕や創作料理の芸術力は世界が認める指標となっている。
【写真提供;新竹福泰飯店 柯明宗主廚(チーフシェフ)】