礁渓郷公所日本九州温泉考察団(以下「視察団」)は12月4日から8日の日程で九州の温泉地や観光地などを視察した。5日には視察団一行を歓迎する宴が菊池グランドホテル(熊本県菊池市)で催され、菊池市の福村三男市長、熊本県の小林豊理事、菊池グランドホテルの経営者で熊本電気鉄道グループの中島敬髙代表、菊池市の大賀慶一市議と泉田栄一朗市議など地元の名士が駆けつけ視察団一行の旅の疲れをねぎらった。
歓迎の挨拶で福村市長は「菊池地方の豪族の家系から明治維新の三傑の一人である西郷隆盛が世に出てその子息の西郷菊次郎が台湾に渡り、礁渓郷のある宜蘭県の灌漑事業に尽力した」ことなど、事跡を遺徳とともに偲びつつ説明。これからも礁渓郷と菊池市との友好関係がさらに深まることを望んでいた。
また、礁渓郷公所の林錫中郷長は、歓迎の宴に参加した地元の名士一同に深く謝意を述べ、礁渓が誇る特産品である老酒を贈呈した。その後視察団一行はカラオケに興じ、台湾と日本の友好の絆を深めていた。
菊池市は熊本県の北部に位置する人口5万人程の地方都市。肥沃な穀倉地帯が広がり農業・畜産が盛ん。江戸時代は菊池の米が最高級品の一つとされ米相場を左右した。名水の里としても有名で、1954年に温泉が湧出してからは温泉地としても評価がプラスされ、平成23年には日本の名湯百選に選ばれている。菊池温泉の泉質は弱アルカリ性で柔らかくヌルヌルすべすべとした肌触り、美肌の湯としても名高い。