日台音楽界の交流が盛んに行われる中、東京都在住の新進気鋭、若手ミュージシャン田村輝晃さんが、台湾向けに曲を制作、関係者向けに披露した。作詞、作曲、演奏と全ての分野を手がける田村さんは、関東地区を中心にライブ活動や学校での演奏を中心に活動を続ける一方、映像にBGMとして配置する楽曲制作なども行っている。
今回、制作した曲のタイトルは「フォルモサ(美麗島)」。アップテンポのバラード調に仕上げ、台湾に向けての熱い想いを歌に込めた。台湾をテーマにした曲を制作したのは、東日本大震災に際しての台湾からの手厚い援助や、最近のニュース等で取り上げられる『日本と台湾の友好』を目にし、「台湾への感謝を歌で表現したい」という思いがこみ上げたからだ。
「台湾の人たちに対する感謝を伝えたいと考えた。台湾では日本に親しみを持っている人が多い。曲を通じて、日本と台湾の人々が更に親密に、また、国境を越え、個人個人の繋がりが強く持てたら素晴らしい」と田村さんは語る。
歌詞には、新興商業地区の台北市内湖、高雄の鼓山フェリー乗り場、台南の花園夜市などが盛り込まれ、台湾に活きる若者に渦巻く様々な情緒を歌い上げる。
「歌詞は自分の言葉で自分の思っていることを書くのが信条。今後も、詩を含めて台湾の皆さんに伝わるような作品を作っていきたい。自分の活動を契機に、台湾の人々が日本に対してより深く親しみを持てたら嬉しい」
台湾人歌手が日本に進出を図り、一方、日本人歌手も台湾でライブを行う…。ここ数年は、日台間で多彩な音楽や芸能の交流が行われており、両国民を文化面で結びつける重要な役割を果たしている。
田村さんは、ラジオ媒体等でのプロモーションを経て、台湾音楽業界関係者へのセールス展開を考えているという。「台湾は、商店街がすごく活発だという印象がある。台湾を次回訪れた時には、人の声を多く聞き、街を歩き、風景を見たい。そこで思い浮かぶイメージを軸に、メロディを作ってみたい」と今後についての抱負を語る。