富山県からの団体が訪台 台湾企業と商業交流

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財団法人富山県新世紀産業機構と県内の中小企業が1月21日、「台湾貿易投資商談ミッション」のため訪台し、台湾企業への訪問、商談などを行なった。昨年「日台産業連携架け橋プロジェクトの協力覚書」が調印されたことにより、両国間の産業交流が活発になっている中での訪台で、富山県の企業と台湾企業の相互理解を深め、今後の協力関係構築を目指す。

 

視察ミッション3日目の23日には台北市内の王朝大酒店において、台湾企業との商談会が開催され、企業ごとに割り振られたテーブルでは、熱心な商談が行なわれた。富山県新世紀産業機構の酒井勝康環日本海経済交流センター部長は、「台湾企業との合弁で中国やASEANを目指すことができる」とした上で、「中小企業は新たな所で単独で開発していくのは難しい」と、「商売上手」な台湾企業との協力により、更なる飛躍を目指したい考えを語った。

 

商談会に参加した台湾企業の担当者は「(富山県の)文化や地元企業の経営状態に至っては全く認識がなく、今回はどのような企業があるのか、資料を集めに来た」と話し、日本の自治体が地元の企業が商談会を開くことについては「新しい企業と知り合う機会が増えるのでとてもよい」と期待感をよせた。別の台湾企業の担当者からは「取り扱っている品目が合致している企業が参加していたので来た。良い協力関係になれるように、これから検討を重ねていく」と、具体的な関係構築を模索したいという声も聞かれた。

 

日本からの参加者には、「商品を通じて、日本に台湾の商品の良さを伝えたい」とする食品会社の社長や、以前はアジア地域に進出していなかった企業が事情の変化でアジア進出を考えるようになり、今回のミッションに参加することになった自動車部品製造業の社長は「(台湾は)電子機器では世界ナンバーワン、小さいながらも先進国であり、技術も持っている。そして中国での工場のノウハウも持っている」と、台湾企業の魅力を語った。

 

富山県は機械、金属、医薬品製造などが盛んで、日本海側の自治体の中では産業の集積されている地域ではあるが、台湾へ進出している企業は多くないのが現状。しかし昨年には台北-富山の直行便が就航したり、石井隆一富山県知事が訪台しトップセールスを行なうなど、ビジネスや観光など、多方面において台湾へのアピールを強めている。1月初旬には台北市内に「富山県台北ビジネスサポートデスク」を開設するなど、台湾との関係強化が急速に図られており、今回の訪台ミッションで、更なる産業協力関係を構築したい考えだ。