総合エンターテインメント企業の吉本興業株式会社は、2月19日、東京本部で3月23日~30日まで開催される第5回沖縄国際映画祭のプログラム発表記者会見を行った。開始時間の午前10時30分には会場は記者で埋まった。
開会の挨拶に立った沖縄国際映画祭実行委員会 大﨑洋実行委員長は、「見よう見まねで始めた映画祭も5回目を迎えることになり、社内では“奇跡の映画祭”と呼ばれています」と笑いを誘った。
続けて、お笑いのお祭りになっている面もあるが、今年は映画祭として社員、スタッフの慣れもあり、後発の映画祭ながら独自の企画を実現できた。とくに「沖縄県の皆様、離島の方々にも大勢、関心をもっていただき、参加していただきました。沖縄が変わることで日本も変わり、アジアに情報発信ができればいいと思います。映画祭というプラットフォームを大事にして広げていきたい」と映画祭への支持と協力を呼びかけた。
続いて映画祭のプログラムの発表・説明の議題に移り、「沖縄県との映画祭の取り組みについて」仲川和宏氏は、これまで開催地であった沖縄県北谷町、宜野湾市、那覇市の方々に大きな支援をいただいたことに感謝するとともに、第5回目は、「沖縄県のより多くの方々と一層、強い絆を結び、全国・全世界からのご来場者をお迎えでき、一緒に楽しめる沖縄国際映画祭を重要なテーマの1つとして掲げました」と述べた。このために開催に先立ち、大﨑洋実行委員長をはじめ、スタッフが県内の離島部を含む全41市町村を訪問したことを報告した。
注目のプログラムについては、奥山和由氏が「広報が、私が何を言うか心配して、原稿を作ってくれたのでそれを棒読みします」とユーモアを交えて、今回の映画祭の特徴、見所を解説した。今回、台湾からは、「Laugh部門」に『ポニーとミニーの初恋』(原題:寶米恰恰)、「Peace部門」に『デビーの幸せな毎日』(原題:黛比的幸福生活)がノミネート。そのほかにも、台湾映画作品の上映が予定されている。
地域発信型プロジェクトについては、泉正隆氏が、地域発信型プロジェクトは、地域発信型映画と地元CMコンペティションからなり、今年で3回目を迎えたとし、さらにパワーアップするために、「沖縄のみなさんとの共同制作の本数を大幅に増やし、沖縄の魅力を一緒に掘り起こしていき、国内外にアピールしたい」と力強く語った。
この後、ステージイベントの紹介などが続き、ゲストとの質問コーナーやフォトセッションなど、記者会見は約1時間に及んだ。ゲストは、ガレッジセール、パンクブーブー、平成ノブシコブシ、しずる、宮川たま子、武田幸三、NMB48ほか。司会は藤井隆、木佐彩子だった。
詳細は以下の通り。
映画祭プログラム
大きく特別招待、コンペティション、特別上映からなる。
●特別招待(これから公開を控える邦画・洋画の大作・話題作):「Jury」「クロユリ団地」「ジャックと天空の巨人」
●コンペティション部門(世界各地からえりすぐられた作品):
ラフ部門:げいにん!THEMOVIE、ゲンゲ、サラネアおせっかい、ビッチ、フリッカー、ポニーとミニーの初恋(※台湾)、メンタル。
ピース部門:建築学概論、ジェリー・フィッシュ、上京ものがたり、デスマッチ、デビーの幸せな毎日(※台湾)、泣いたらアカンで通天閣、ハッシュパピーバスタブ島の少女、バルフィー!、I am The King,7days Report。
※『ポニーとミニーの初恋』(原題:寶米恰恰)
2012年/台湾/監督:イーチェン・ヤン(楊貽茜)、ジム・ワン(王傅宗)
キャスト:ペイジャ・ホアン、ポール・チャン、オレオ・オウ・ヤン、ウィニー・チャン
※『デビーの幸せな毎日』(原題:黛比的幸福生活)
2012年/台湾/監督:傅天余
キャスト:周幼婷、趙正平、ヌル・ナジュマン・アデ・プトラ
クリエイターズ・ファクトリー(次世代を担う人材発掘プロジェクト):上映作品から賞を選考。
パチンコムービーアワード:パチンコりーチ映像を作品として評価し、賞を選考。
にーびち映画祭:結婚式余興映像NO1を競う。
●特別上映
日本のコメディ・世界のコメディ:高平哲郎氏プロデュースのコメディ作品。
桜坂映画大学:芸人が講師となって特別上映。
デルシネ:後藤ひとひと氏が映画界に問題提起した観客参加型上映プログラム
ウチナー映画:ロケ地が魅力的な作品を選りすぐって上映。
沖縄国際映画祭×ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2013:共同製作作品「死神失格」上映ほか。
SoftBank presents お笑いLIFE ショートフィルム上映会:木村祐一監修、芸人が監督となって製作した短編映画の上映&トークショー。
ニコニコ動画特別上映会:ステージで上映される映画が「ニコニコ生放送」でも中継され、会場にいる観客とネットユーザーが作品を共有しながら書き込みを通してコミュニケーションする。
※ゲストとしてNMB48、武田幸三、平成ノブシコブシが登壇。
地域発信型プロジェクト
「地域発信型映画」と「JIMOT CM COMPETITION」からなり、沖縄県民との共同製作により、沖縄の魅力を国内外に発信しようというもの。
地域発信型映画:レトロの愛情、ウミスズめし、MG-2416、ハアドボイルド漫談師 大風呂敷エイジ、新見的おとぎばなし、いなべ、THEBOOM 島唄のものがたり、税金サイボーグ・イトマン、沖縄語、ジノーン・シチュン、わらいのかみさま、BLUE BIRD
JIMOT CM COMPETITION:地元愛あふれるCMのアイデアを募集。1000通を超える応募から87のアイデアを厳選。現地の協力のもとで撮影。WEB人気投票を経て映画祭の最中にグランプリ決定。沖縄を除く46都道府県の作品がノミネートされている。
※ゲストとして、ガレッジセール、宮川たま子、肘井美佳、青島あきな、古泉葵、江頭ゆい、倉田あみが登壇。
ステージイベント
期間中、多彩なステージで、様々な企画が展開。
ちゅらイイGIRLS UP!ステージ:人気ブランドのファッションショー、お笑いステージ、アーティストステージ。
ビーチステージイベント:お笑いライブステージ、音楽ライブステージ、沖縄県民参加型ステージ
ラフピータウン:記者会見、映画紹介、お笑い、音楽など
沖縄コンテンツバザール:エンターテインメントを通じてアジア・世界に向けてコンテンツと人材がつながる場を提供
※パンクブーブー、しずる、秋元梢が登壇。