政府主催による東日本大震災2周年追悼式が、3月11日、国立劇場において開催される。これに関して、昨年の1周年追悼式では、野田政権は約160の国と国際機関の代表に対して、会場の1階に来賓席を用意したものの、出席した台北駐日経済文化代表処の羅坤燦副代表氏は「民間機関代表」と位置付けられ、2階の企業関係者などの一般席に案内された。指名献花からも外され、羅氏は一般参加者と一緒に献花した。
約250億円とも言われる震災義援金を送った台湾が指名献花の対象とならなかったことに関して、自民党などが政府を厳しく批判していた。
こうしたことを受けて、安倍政権はこの追悼式典で台湾の待遇を見直し、一般席から外交使節団向けの来賓席とし、国名を読み上げる指名献花に加えることにした。加藤勝信官房副長官は6日午前の記者会見の場でこのことを明らかにし、マスコミが一斉に報じた。
政府の待遇見直しに対し、台湾外交部は歓迎の意を表明。「東日本大震災の復旧作業が順調に進められるよう期待している」と発表した。追悼式には、沈斯淳台北駐日経済文化代表処代表が参列する見通し。
2月18日に開催された「民国102年日本華商総会新年会」に出席した大江康弘参議院議員(亜東親善協会会長)は、「昨年は、時の政府が頼りないもので大変失礼なことをしました。今年は台湾思いの安倍総理と麻生副総理が誕生しました。追悼式には沈斯淳大使にぜひお越し願いたいと思います」と挨拶をしていた。