~直近20カ月で最高に~
行政院財政部は4月8日、3月の輸出入貿易統計速報値を発表した。3月の輸出総額は前年同月比3.3%増の272億3000万米ドル(約2兆7030億円)で、2011年8月以降、直近20カ月で単月として最高額を記録した。
経済部(経済産業省に相当)は同日、世界景気が回復基調にあるとの見解を示した。今後も輸出を強化する方針で、特に中国、インド、ブラジル、インドネシア、ベトナム、フィリピン、ロシア、トルコ、メキシコ、アラブ首長国連邦、エジプトの11の新興国の市場開拓の強化に取り組むと表明した。
輸出品目別にみると、輸出用機器・鉱物・電気機器・光学機器が好調、情報通信機器は不調だった。輸出国別では、第1四半期として、前年同期との対比で日本向けは11.5%、ASEAN6カ国向けは6.2%、中国・香港向けは4.6%とそれぞれ増加したのに対し、米国向けは3.4%、欧州向けは9.1%減となり、昨年下半期以降の「欧米低迷、アジア好調」の状態が続いた。
また経済部では、朝鮮半島情勢の緊迫や中国で広がるH7N9型鳥インフルエンザの感染状況、そして日本政府による景気対策で円安に振れていることで浮上した通貨安競争など、これらの懸念事項を今後注視していくことも表明した。