東日本大震災被災地域の高校生を「台北 國立故宮博物院展」に招待

0
被災地の学生らと記念撮影
被災地の学生らと記念撮影

特別展「台北 國立故宮博物院展‐神品至宝‐」(以下:故宮)に東日本大震災で被災地域に居住していた職員・高校生ら67人を特別招待した。6月24日開幕当日の一般客入場前の時間を使い、台北駐日経済文化代表処が日本交流協会の協力を得て実現させたもの。展示品の目玉「翠玉白菜」を参観するなど交流を図っていた。

翠玉白菜を参観する学生ら
翠玉白菜を参観する学生ら

被災地の岩手県から福岡高校及び盛岡第二高校、宮城県からは石巻西高校及び宮城野高校、そして福島県の相馬東高校の教員らが招待された。

この交流に立ち会った故宮の馮明珠院長は「日本と台湾は、地理的・歴史的・文化的に密接な関係がある。そして地震や台風が頻繁に発生する両国の国民はどんな天災に直面しても冷静且つ秩序よく助け合って対処し、復興に向け力を合わせて行動したということでも共通しています。皆様の故郷が準則に積極的で前向きな姿勢に私も、また全世界も感佩しています。皆様には同展見学という素晴らしい経験をお家に帰って家族やお友達に伝えてあげてください。いつか台湾にある故宮にお越しいただきたいと思います」と述べ、慰労とエールを送った。

これに対し宮城野高校3年の木村優さんは「震災当時、私たちの心を励ましてくれたのは、ラジオで伝えられた台湾の方々からの迅速で多大な義援金や物資などの支援のニュースでした。そしてさらに今回、このような形で励ましていただくこととなりました。この機会に私たち日本の若い世代が台湾の皆さんと積極的に交流を深めていきたいと思います」と感謝の言葉を伝えた。

「翠玉白菜」を鑑賞した相馬東高校1年の大田麗さん(写真:右)
「翠玉白菜」を鑑賞した相馬東高校1年の大田麗さん(写真:右)

また、学生らは今回のために授業内や部活動で故宮についての事前学習をしてきたのだという。「すごく昔に作られた貴重なものが自分の目の前にあるということに感動しました。私は所属する書道部で事前学習をしてきました。いつか台湾に行ってみたいです」(「翠玉白菜」を鑑賞した相馬東高校1年の大田麗さん)。

震災当時から3年以上過ぎた今でも“台湾”は東北の被災者らに希望を与え続けている。

返事を書く

Please enter your comment!
Please enter your name here