トクヨバイオテックが海外台商逸品賞受賞~マッサージチェア

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トクヨバイオテック游晋豪社長

台湾行政院僑務委員会(童振源委員長)はこのほど、日本のトクヨバイオテック(游晋豪社長)のマッサージチェアに「第一回僑務委員会海外台商逸品賞金質賞」を授与した。游晋豪社長は「日本人のマッサージチェアの普及率は低い。一世帯に一台を目標にしたい」と話した。

游氏が医療機器業界に入ったきっかけは、游氏の幼少の頃に他界した祖母の影響。「健康の体は人生の一番の喜び」との思いから、健康維持を課題にした。日本に留学後、銭湯で初めてマッサージチェアと出会い。百円だけでマッサージが受けられ、調子もよくなるのに「なぜ普及してないのか」との疑問を持った。その後、トクヨバイオテックの粘振雄会長に「日本でマッサージチェアを推し広めてみない」と誘われた。

日本は世界有数の長寿国でありながら、高齢化による医療対策機器の必要性を唱える游氏は、「マッサージチェアこそがその解決策」と考え、粘会長からの依頼を引き受けた。

当時の日本では、家にマッサージチェアを置くと空間の無駄だという印象が強く、普及率は僅か一割程度。「消費者は不健康の食物を避け、同じ空間に冷蔵庫があるならマッサージチェアも可能」と考えから政府との協力関係を結んだ。

現在、トクヨバイオテックは東京を中心に群馬県に事業所を設置し、オンラインショップとテレビショッピングを通じて販路拡大している。日本人の需要に応じてサイズを選定した事をきっかけに知名度が高まり、テレビショッピングでは1時間に当たり500台以上が売られるほどになった。

「海外台商逸品賞で台湾ブランドのマーケティングの拡大につなげたい」と話し、その一方で「しかしマーケティングには大きな金額がかかる。中小企業にとって政府からの支援も必要」と呼びかける。日本市場の進出は「決して容易ではない」としながらも「日本人が製造した商品より良い商品を出さなければ日本人は受け入れない」と力説。今では日本市場に入るための「心の準備」に余念がない。