台湾勢が3年連続日本国際漫画賞受賞

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台湾漫画家・星期一回收日さんの作品「ネコと海の彼方」は、第16回日本国際漫画賞優秀賞を受賞(写真提供:台湾文化センター)

第16回日本国際漫画賞(主催=外務省)が12月21日、受賞作品を発表した。台湾漫画家・星期一回收日さんの作品「ネコと海の彼方」が優秀賞(銀賞)に、同じ台湾籍の賴凱さんの「正義」と葉羽桐さんの「猫剣客」が入賞(銅賞)した。これにより、台湾人は同大賞で3年連続優秀賞を獲得した。台湾文化部の李永得部長はすべての受賞者に祝電を送った。

日本国際漫画賞は日本国籍以外の漫画家を対象にしている。2006年に大の漫画好きとして知られる麻生太郎外務相がスピーチで「漫画のノーベル賞のようなものをあげたい」と発言した事が発端。その後外務省内で設立の検討が始まり、翌2007年5月22日に正式に設立された。

台湾勢はこれまでも同大賞に複数回受賞しており、漫画家・韋蘺若明さんの作品「送葬協奏曲」は第14回の最優秀賞(金賞)を獲得した実績から、受賞の「常勝軍」と呼ばれている。

近年、台湾漫画家の作品は、日本の各漫画大賞に破竹の勢いで受賞されている。台湾漫画家・高妍が日本で出版した作品「緑の歌-収集群風-」は、2023年の「このマンガがすごい」でオトコ編第9位。そして「THE BEST MANGA 2023このマンガを読め!」第2位に選ばれている。

台湾文化部の対日窓口機関「台湾文化センター」によると、文化部は近年日本で台湾漫画の宣伝に力を入れており、日本各地において「台湾漫画夜市展」「謝謝日本彩稿展」「漫画有聲音展」の開催や、北九州市漫画博物館と協力し「台湾租書店と漫画のファンタジー旅」を主催している。同部は「積極的な販売戦略で日本における台湾漫画の知名度向上を狙っている」とコメントしている。