【日台友好】玉山銀行会長インタビュー「合唱団結成のいきさつと活動」

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熱唱する玉山銀行合唱団

今年後半に福岡支店開設を予定する玉山銀行(台湾)が6月10日にアクロス福岡で同行合唱団と地元の学生による「心の絆」コンサートを開催し、人々に深い感動を与え、共感をもたらしたことは別途お伝えしたが、黄男州・同行会長及び林正韜・合唱団長に合唱団結成のいきさつや役割についてお話を伺った。

インタビューにこたえる黄会長(中)と林団長

Q:社内に文化サークルを持っている会社はありますが、100人を超える規模で、しかも常時・対外的に活躍しているのは珍しいですね。合唱団が生まれたいきさつは何だったのでしょうか?

黄:はい。私と黃永仁・創業者の氏との話し合いから生まれました。創業者は私に「貴方は理科系の大学を出ているが、バンカーには人間の心を理解することが必要でしょう?」と問いかけました。

確かに金融はロジック、テクノロジー、数字を重んじる業種です。頭の中では主に左脳を使います。これに対して音楽や芸術では右脳が働きます。人間には左脳と右脳のバランスが必要です。右脳の働きは芸術や音楽を通して高められると思ったので、海外へ出たときは積極的にその地の博物館へ行き音楽会にも顔を出しました。また、当行の社員にもともと音楽に情熱を持つ人が多かったことも合唱団を作るきっかけになりました。音楽活動は人材育成面でも大事だと思っていますので、この活動に力を入れているわけです。

Q:玉山銀行は海外に支店・営業所を沢山持っていますね。音楽は地元との交流にも役に立っていますか?

黄:その通りです。今回、筑紫女学園高校のコーラス部と姪浜中学校吹奏楽部にも出演してもらっています。地元の方と同じ舞台に立って交流できるのは有り難いことだと思っています。また我々が披露するのも台湾の楽曲だけでなく、日本の歌もあります。「千の風になって」や「港町13番地」などを日本語で歌えば、お客様にも喜んでもらえると思います。今日来ていただいているお客様の中には、国会議員、県知事、副市長さんなど、日本と九州をリードする方も大勢いらっしゃいますが、音楽に国境はなく、これを通して皆さんと交流し、日台関係の緊密化に繋がれば、これほど嬉しいことはありません。

Q:合唱団の構成はどうなっていますか?外部からの指導者もいらっしゃいますか?

黄:指揮者を含む合唱団のメンバーは弊行の行員から成ります。行員自身が聞く人との交流を図っているわけです。

真摯にお話しいただいた黄会長(右)と林団長

Q:合唱団のレベルが高いように伺っていますが、指揮者の目から見ていかがでしょうか? 

林:台湾では他の会社にも合唱部はありますが、当行のレベルは高いと評価されています。もちろん私を含めて全員が銀行の社員ですので、プロの合唱団とは比ぶべくもないですが。

Q:どんなところで合唱することが多いのでしょうか?

林:今回のように開業式典で歌うことが多いですね。それ以外では、毎年「母の日」に台湾の各地で巡回公演しています。玉山銀行は国際的に著名な経営者やマネジメントの先生方を定期的に台湾へ招待し、セミナーを開催しています。その際には、これを祝福するため、玉山合唱団が演奏を披露しています。また、「ゴールデンシード計画」と呼ばれる地方の学校に図書館を建設して寄贈する活動では、玉山合唱団員が国内津々浦々を訪れ、子供達と一緒に歌を歌ったり、本を読んだりしながら、芸術や人文の美しさを伝えています。

Q:みなさんが、合唱される時のお気持ちを伺えますか?

林:「まごころを伝えたい」と思って合唱しています。いつもまごころを込めて練習にしていますので、聴衆の皆様に感動を与えることには自信を持っています。今日も「皆様に感動を伝え、気持ちを通い合わせたい」という意気込みでやりたいと思っています。

Q:林様は何年合唱団の指揮をなさっていますか?

林:私は入行して8年になりますが、指揮者としては4年になります。

Q:合唱活動をされていて、これまでで一番うれしかったことは何だったでしょうか?

林:観客と合唱団の心と心が通い合った時です。例えば母の日の合唱で、会場の方が聞くうちに涙を流してくれたことがありました。それを合唱団員が見て感銘を受ける。それがまた会場に伝わるなどしてホールに一体感が生まれた時は、感動がこみ上げてきました。

有り難うございました。合唱団が生まれた背景や活動される時のお気持ちがよく分かりました。これからも周囲に感動を与え、共感を得る活動をお続けください。

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