立憲民主党、日本維新の会、国民民主党の議員ら合わせ12人がこのほど、台湾を訪れ、蔡英文総統を表敬した。台湾総統府で7月3日の午後、訪問団らは蔡総統と会談した。蔡総統は「台湾には世界の経済発展促進に貢献する能力も意思もある」と述べ、環太平洋経済連携協定(TPP)への台湾の加入実現に向けた協力を議員団に求めた。
野党3党が議員団を結成して訪台するのは初めて。団長は国民民主党の前原誠司氏が務めた。蔡総統との会談に先立ち、同日午前には頼清徳副総統とも会談した。
蔡総統は挨拶で「野党議員団の訪問は台湾に対する日本の超党派国会議員の支持を示すものだ。心から感謝する」と表した。さらに「自然災害の時の日台の相互支援や、先進7カ国首脳声明で3年連続『台湾海峡の平和と安定の重要性』を明記してくださった。また今年の訪日台湾人がすでに100万人を超えた」と話し、日台の絆を強調した。
これに対し前原氏は「訪台した野党3党はいずれも台湾の世界保健機関(WHO)参加を支持し、台湾のTPP加入にも後押しする」と明らかにし、半導体受託製造世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が熊本に日本第2工場を設置する計画を発表したことに対して「とても歓迎だ」と話した。また同氏は「日本は権威主義国家による民主主義国家への圧迫に反対し、普遍的価値を共有する国家は力を合わせて自由で開かれた社会を築くべきだ」とした。中国による台湾への圧力が強まる中、野党側からも協力姿勢が示された格好だ。
議員訪問団は同4日に日本に帰国した。
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