安倍晋三元首相の母・洋子さん死去 蔡英文総統ら哀悼の意

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安倍洋子さん

安倍晋三元首相の母・安倍洋子さんが2月4日、入院先の東京都内の病院で亡くなった。95歳だった。死去の知らせを受け、台湾の蔡英文総統や頼清徳副総統は2月5日、両氏共に日本語でXに投稿して哀悼の意を表した。

 蔡総統は「洋子さんは生前、台湾に大変良くしてくださり、2016年に台湾を訪れた際には、私もNHK交響楽団の音楽会でご一緒させていただきました」と思い出を振り返り「台湾と日本のために尽くしてくださった洋子さんに心から感謝申し上げます」とつづった。

蔡英文総統の投稿(蔡英文総統Xより)

 頼副総統は、洋子さんと共に写った写真を投稿。訃報に接し「悲しみに暮れております」と冥福を祈った。また「生前、台日関係の促進に寄与された安倍洋子さんには大変感謝しております」と感謝の言葉を送った。

頼清德副総統の投稿(頼清德副総統Xより)

 洋子さんは2016年6月に台湾を訪れ、NHK交響楽団の台北公演を鑑賞した際に蔡総統と言葉を交わしたほか、中華民国国慶日(10月10日)を記念して東京で毎年開かれる祝賀レセプションにも2017年から21年まで(20年は中止)、4度にわたり出席していた。

 安倍洋子さんは1928年(昭和3年生まれ)。岸信介元総理大臣の長女で当時、新聞記者だった安倍晋太郎元外務大臣と結婚。2022年に亡くなった安倍晋三元総理や、2023年に辞職した岸信夫元防衛大臣の母親。 昭和、平成、令和の日本の政治を「妻」として、また「母」として見つめていた。