台湾東部沖M7.2の地震 花蓮県で6強、台湾全体で影響

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(写真提供:中央社)

 台湾東部沖を震源とする台湾花蓮の近海で今朝、マグニチュード7.2(日本気象庁はM7.7と発表)の強い地震が起きた。台湾の気象当局によると、台湾東部の花蓮県では震度6強を観測。余震とみられる揺れも続いている。台湾の消防当局によると、4月3日午前までに1人が死亡したとみられるほか、50人以上がけがをしているという。

 台湾気象庁地震センターによると「今後3〜4日間マグニチュード6.5以上から7.0までの余震が発生する可能性がある。花蓮市内の2棟の建物が傾斜し、市民が閉じ込められている。台北の地下鉄は全線で40〜60分間運行を停止した。中正紀念堂の石も落下している。この地震は921地震以来最大の規模です」と発表した。また、最新情報によると、地震は4月3日午前7時58分に発生。地震の深さは15.5キロメートルで、震源地は花蓮県政府の南南東方向に25.0キロメートル(台湾の東部海域に位置)だった。

 気象庁地震測報センターの主任、吳健富氏は地震の記者会見で「この地点は陸地から非常に近く、極めて浅い地震であるため台湾全体で揺れが感じられる」とし「台北では盆地効果や高層建築物の影響がより顕著になる」と説明した。「地震の震源地はフィリピン海プレートの沈み込み帯であり、地震の発生が比較的多い地域。現時点ではこの地震が本震であると判断している。この地域では地震のエネルギーが急速に蓄積されるため今後3〜4日間、マグニチュード6.5以上から7.0までの余震が発生する可能性がある」と説明した。

 吳健富氏によると「台湾でマグニチュード6から7の地震が1年に約2から4回発生し、マグニチュード7以上の地震は非常に希なため特に統計がない。ただし、この地震は921地震発生から25年後で最大の規模。921地震はマグニチュード7.3で、当時は旧制の震度で最大が南投の魚池で7だった。今日の地震の規模は、後で再調整される可能性はあるが、現時点では921地震とほぼ同等の強度であると見ている」と、2019年から地震の新しい震度制度が導入され、前回のマグニチュード6強は2021年に台東の池上918地震で発生したことを説明した。