台湾産ライチ、 日本向け輸出は6月末で26%増

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 行政院農業委員会農糧署(以下、農糧署)は、台湾産ライチ(荔枝)の輸出市場を開拓拡大するために、ライチの生産から出荷までの安全管理システムを継続的に推進。新たにシンガポール市場への進出に成功した。また、従来より輸出を行っていた日本市場への輸出量が増加し、2012年6月末時点での輸出量は、前年同期比26%増の111トンに達した。
 
 農糧署では2006年からライチの安全管理システムを推し進め、品質の優れた果物を生産する農園350ヘクタールを確保。果物の生産農園計画、栽培管理、等級別の包装、貯蔵・輸送の改善などを指導した。また、吉園圃(台湾安全農産品認証マーク)や生産履歴ラベルを取得し、それらに記されているバーコード・ナンバーから管理および生産地、集荷場、農薬残留検査の各内容を追跡確認することにより、生産から販売までの一貫したサプライチェーンや消費者の食の安全を確立した。
 
 ライチの鮮度保存問題については、輸出成長の可能性を長きにわたり阻んでいたが、近年、農業試験所がライチの低温保存技術の開発に成功したことにより、コールドチェーン方式の技術で処理し、薬剤を一切使用せず、21日間以上鮮度を保つことができるようになり、効果的に国際市場の開拓ができるようになった。