台湾政府、少子化対策に18項目を発表頼清徳総統「子育ては国家・社会・企業が共に支える時代へ」

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【台北訊】台湾政府は5月27日、深刻化する少子化問題への対応策として、新たな人口戦略「家庭支持政策」18項目を正式発表した。0歳から18歳までを対象とした「成長手当」の創設や、不妊治療支援の拡充、育児休暇制度の延長などを盛り込み、子育て家庭への包括的支援を強化する。

台湾内政部の統計によると、2024年の台湾の合計特殊出生率は0.885まで低下しており、世界でも最低水準となっている。政府は少子化を国家的課題と位置づけ、従来の部分的支援から「出生から成長まで全面支援」へ政策転換を図る。

頼清徳総統は記者会見で「これまで子育ては個人や家庭の責任と考えられてきた。しかし今後は国家、社会、企業が共に支える体系へ引き上げる」と強調した。

今回の政策の柱となるのが「0〜18歳成長手当」制度だ。現在実施されている0〜6歳向け育児補助に加え、新たに18歳までを対象に、子ども1人当たり毎月5000台湾元(約2万5000円)を支給する。制度設計では、0〜6歳には全額を現金支給する。6〜18歳には半額を家庭へ支給し、残りを政府が専用口座で積立投資し、積立分は18歳到達時に引き出せる仕組みとする。

加えて、体外受精補助を大幅拡充し、出産支援策として不妊治療・体外受精(IVF)補助を大幅に増額する。45歳未満の女性に対しては1〜3回目まで1回あたり13万〜15万元(約65〜75万円)とし、40歳未満は4〜6回目についても1回6万元(約30万円)を支給する方針。晩婚化・晩産化が進む台湾社会において、経済的負担軽減を通じて出産支援を強化する狙いがあると見られる。

また、育児休暇を「6歳まで」に延長するなど、職場改革も重要政策の一つとする。

現在、子どもが3歳になるまで取得可能な育児休暇について、適用期間を「6歳まで」に延長。また、1日1時間の時短勤務を申請できる年齢上限も「12歳まで」へ拡大する。さらに、短縮勤務による減額分給与については、政府が企業へ全額補助することで、労働者の収入減少を防ぐ仕組みを導入する。

このほか、子育て世帯向け減税、結婚休暇延長、産前産後休暇拡充、住宅・家賃補助強化なども盛り込まれた。

「仕事か家庭か」の二択を撤廃するため、頼総統は「子育てに優しい職場文化を作ることで、『仕事』と『家庭』の二者択一ではなく、結婚・出産・育児と自己実現を両立できる社会を目指す」と説明。政府は今後、少子化対策を単なる補助金政策ではなく、働き方改革や住宅政策、教育支援を含めた総合的な人口戦略として推進していく考えだ。

写真提供:台湾総統府

2026.05.28