GDPを1.13%に上方修正で景気回復の兆し

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景気は谷底を脱した(台北市内にて)

~1年超ぶりの上方修正はスマホ新製品が鍵に~ 
今年9回目のGDP(経済成長率)の下方修正後、行政院主計処(統計局に相当)は11月23日、2012年のGDP伸び率見通しを10月末の予測1.05%から1.13%へと上方修正した。僅か0.08ポイントながらアップした。GDPの上方修正をするのは1年超ぶりとなる。また、消費者物価指数(CPI)は、上昇幅2%以内に収まり、今回の発表では1.93%とされ、景気が最悪の状態は脱したと発表した。
 同処では、今年第四期からスマートフォンの新製品が発売されたことで、前年生産分のLEDの大量在庫が一掃できる、と期待している。このほか、大型液晶画面テレビの需要増で今年第4期の輸出額は780億元となり、第三期を10億元以上上回る見込みであると発表した。
 さらに同処では、メーカーの売上げ増加にともない、民間の投資も増えると見込んでいる。現在、民間の景気が低迷しているが、今後輸出と民間の投資が増加すれば国内の民間消費力が高まると見られる。結果、プラス要因とマイナス要因はあるが、小幅の経済成長が見込まれ、景気が持ち直すと予想している。
 今年のGDPは僅かな上昇となったが、来年の世界経済は未だ不安要素があるものの、現状を鑑みるといささか明るい兆しが見えてきたとしている。