台湾代表震災追悼式典出席 評価される安倍政権の姿勢

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内閣府が3月11日に主催した東日本大震災二周年追悼式で、台北駐日経済文化代表処の沈斯淳代表が「指名献花」の来賓として出席、献花した。また、このことによって中国政府の代表団が出席を取りやめる事態となったが、その後安倍晋三首相が自らのフェイスブック上での発言が台湾の人々の間で話題となっている。

 

安倍首相はフェイスブックにおいて、台湾を「大切な友人」とした上で、「冷遇措置」と批判の声があがった昨年の政府の対応を振り返り「台湾の人々の気持ちを傷つける非礼な対応でした」と発言。更に「このことに対して中国が代表を送らなかったことは大変残念なことであります」と台湾への対応を理由に急遽追悼式参加を取りやめた中国に対しても釘をさした。

 

台湾現地メディアも軒並みこの発言を報道したばかりか、インターネットを通じて翻訳や「シェア(転載)」され、多くの台湾人にも伝わることとなった。特に台湾人の3人に1人がアカウントを持っていると言われているフェイスブックでの反応も大きく、「感動した」、「安倍さんありがとう。我々は中国ではない、台湾なんです」と安倍首相の認識に感謝する人も見られた。

 

その後の13日には日台民間漁業協定の第二回予備会合が行なわれた。台湾側は「争議を棚上げし、平和互恵、共同開発」とする馬英九総統が提唱する「東海和平イニシアチブ」に基づいた考えを主張し、具体的な進展は見られなかったが、友好的な雰囲気の中で、早急な会合再開を目指すことで一致した。日台関係の強化によって中台融和をけん制しているとも取れる安倍政権の一連の行動には、領土問題と言う不安材料も残るが、外交部の林永楽部長も14日、安倍首相の日台関係重視を「歓迎する」とコメントしており、台湾人は安倍首相の姿勢を好意的に受け入れている。