ウインウインのビジネスモデルを求めて~台日産業連携セミナーが開催

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主催者、講演者の皆さん(左から4番目が台北市政府産業発展局林裕益副局長)
主催者、講演者の皆さん(左から4番目が台北市政府産業発展局林裕益副局長)

台北市政府産業発展局主催、中華民国対外貿易発展協会(台湾貿易センター)実施の「台日産業連携セミナー」が都内で9月10日、開催された。

冒頭、挨拶に立った台北駐日経済文化代表処余吉政副代表は、東京オリンピック招致成功を祝うとともに、台湾と日本の特別な関係、つまり、地理的に近い、日台の歴史(統治時代)、親日度(交流協会の調査で台湾の43%が日本が好き)、訪日旅行者数(人口の1割が訪日)、経済貿易関係の発展(2012年日本から台湾への投資件数619件)を例に挙げ、「台湾と日本の投資関係は密接になっています。理由は台湾も日本もそれぞれ優位性を持ち、相互補完的にウィンウインのビジネスモデルを作ることができるからです。どういうメリットがあるか説明したい」と述べた。

続いて、台北市政府産業発展局林裕益副局長が挨拶した。林氏は本日のフォーラムで台北の投資環境をお伝えし、より多く投資の機会を提供したいとし、台北市の優位性に言及した。例えば、台湾の政治経済、文化の中心、優れた立地条件、優れた人的リソース、安定したファンダメンタルやインフラ、多元化した産業経済、国際的イベントの開催(花博など)、東京、ソウル、上海を結ぶ直行便の存在などを挙げた。また、台北市では現在、10大建設プロジェクト(松山空港、MRT・信義線、台北市クラウド産業パーク、光ファイバーほか)が始動中であり、かつ、IT・通信・文化・クリエイティブ・バイオ・メディカル・グルメ・旅行など重点産業があるとした。

「私は今回の訪日を通じて双方の協力のプラットフォームを構築してお互いに産業の交流、連携を増進させて、ともに中国のグローバルマーケットに進出したいと思います」(林裕益副局長)

会場の様子
会場の様子

この後、発表の部となり、「台湾経済の現状と日台連携の最新動向」(台北駐日経済文化代表処余吉政副代表)、「台北市投資の優位性とビジネスチャンスについて」(台湾貿易センター東京事務所陳英顕所長)、「台湾金融業界の現状と動向」(台湾証券取引所簡立忠副総経理)、「台湾における海外資金・外国企業誘致の現状」(台湾証券グレタイ売買センター李愛玲協理)、「台湾への投資、世界市場への近道」(行政院世界企業誘致総合サービスセンター林翠津プロジェクトマネージャー)と、熱のこもったプレゼンテーションが続いた。

会場は満席。日台アライアンスのポテンシャルの高まりを感じさせるセミナーだった。