日体の各自治体が独自のルートで連携を図る中、熊本は、台湾第2の都市「高雄市」との連携強化を狙う。今月8日、熊本県知事、熊本市長らは共に台湾を訪問。訪台するのは、熊本県議会、熊本市議会、熊本県内経済団体のメンバーらで、熊本県、熊本市、高雄市の3者は、「経済活動を中心とした交流の促進」をテーマにした覚書を締結する予定だ。アジア・太平洋洲の都市間の交流を促すため2年に1回、開催されている『アジア太平洋都市サミット』(今年は高雄市が開催地)では「熊本」をPRするなど、様々な活動を積極的に展開し、高雄市を中心とした台湾との国際交流を促進する。
「国際交流促進覚書締結式」は、9日、高雄市の漢神百貨店で、熊本県・蒲島郁夫知事、熊本市・幸山政史市長、高雄市・陳菊市長によって行われる。締結は「貿易及び投資の促進」「観光・教育等の分野における相互交流促進」「定期便就航へ向けた協力」が主な内容だ。県と政令市が連携し、海外自治体と覚書を締結するのは全国的にも異例なことだ。
同日、高雄アリーナで開催される『アジア太平洋都市サミット/変化する都市のライフスタイルと市民主導の経済活動について』に、蒲島県知事がパネリストとして出席、日本中で人気を集めている「くまもん」の人気と、その人気が及ぼした「熊本県民幸福量の最大化」をテーマに、プレゼンテーションを行う。「くまもん」の誕生秘話、どのような戦略のもと地域や経済の活性化に寄与したかなど舞台裏を公開する。
訪台期間中、熊本経済同友会、熊本商工会議所、熊本県中小企業団体中央会のメンバーらは、高雄市との意見交換会や施設見学、現地大学への表敬訪問を行い、今後の熊本と高雄市との交流の形を探る。
九州各県は、アジアへの展開として台湾との連携を密にする傾向にあるが、熊本県が「高雄市」とのパートナーシップを強化することにより、日台交流の牽引役となれるのか注目が集まる。