台湾出身の若きスラッガー、オリックスと育成契約

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オリックス・バファローズから育成ドラフト1位で指名された台湾出身の張奕(ちょう・やく)外野手が11月15日に、在籍する福岡県太宰府市の日本経済大学で仮契約した。契約金額は、支度金300万円、年俸250万円。

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調印を終えて握手する 張奕選手(左)と山口スカウト

張奕選手は台湾・花蓮県出身。 日本ハム・ファイターズからFA宣言している陽岱鋼選手とは母親同士が姉妹の従兄弟にあたる。身長181cm、体重78kgのアスリート系右翼手。4年生の福岡六大学秋季リーグでは、本塁打王に輝くなど長打力もあるが、本人は「ホームランバッターというよりは中距離ヒッター。ライナー性のヒットを打って走力を生かしたい。足とともに自信があるのは肩で、外野からの返球で本塁に突っ込む走者を刺した時が一番スカッとする」という。

オリックスから育成ドラフト1位で指名された時に陽岱鋼選手と電話で話し「頑張れ!」と励まされたことで、いよいよプロの世界に入るのだということを実感したと言う。

福岡第一高校、日本経済大学と住み慣れた福岡を離れて、大阪に行くことについては「野球部に関西弁を話す選手が沢山いたので、言葉には慣れている。土地にもすぐ溶け込めると思う」と自信をのぞかせた。また「自分の性格は負けず嫌い。早く支配下選手になって一軍を目指したい」と話した。

山口和男スカウトは「福岡ソフトバンクホークスの千賀滉大選手や読売ジャイアンツの山口鉄也選手のみならず育成出身で活躍している選手は多い。オリックスの今年の育成指名選手は5人で、張奕選手は1位指名。大いに期待している」と述べた。

また、調印後の会見に立ち会った台北駐福岡経済文化辦事處の戎義俊處長(総領事)は、台湾のスポーツではバスケットボールに次いで野球に人気があり、東京ドームの技術を導入した「台北ドーム」が建設中で、こけら落としには読売ジャイアンツの試合が予定されていること。台湾に現在4つあるプロ野球チームが間もなく5チームになる見通しであること。プロ野球はもちろん、台湾野球界全体の発展に日本野球界の監督、コーチ、選手が果たしている役割が大きいこと。その成果の1つとして、アンダー18アジア選手権で台湾が日本と優勝戦を争い、最後まで苦しめるところまでレベルアップしたこと。などのエピソードを披露した。

更に張奕選手には「オリックスの一員として努力を重ね、一軍で活躍し、張奕選手を見るために台湾から多くのお客様が京セラドームに詰めかけるように活躍してもらいたい」と期待した。

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期待の意を表示した戎義俊総領事