蔣進興氏、アミ族の音楽を日本に伝える

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台湾原住民馬蘭アミ族(以下:アミ族)で第二代馬蘭吟唱隊のリーダー蔣進興氏とそのメンバー滔滔がこのほど来日し、「蔣進興と馬蘭アミ族古謡の集い」を8月27日、台湾文化センターで行った。来場者全員と一緒に輪になって踊るなど、アミ族の伝統歌の楽しさや美しさを日本人来場者に届けた。

来場者全員が輪になってアミ族の踊りを楽しむ

アトランタオリンピックで歌が使用され一躍有名となった馬蘭吟唱隊初代リーダーの故・郭英男氏の長男である蔣氏は、アミ族の伝統を現代に受け継ぐため各地での公演活動に力を入れている唄い手だ。

当日ステージでは、故・郭氏が作曲した「拜把兄弟」や日本統治時代の曲など約12曲を熱唱。また、一緒に来日していた蔣氏の親戚も壇上に上がり、蔣氏の唄に合わせたアミ族の踊りも披露した。また、来場者は言葉がわからなくとも、アミ族の伝統曲の独特な音楽に魅了され、手拍子したり、一緒に踊ったり、常に笑顔が溢れていた。

 

アミ族の歌や踊りを披露した蔣進興氏(右)・滔滔

来場した40代女性は、「すごく楽しかった。現地だったらきっともっと迫力があるのだろうな。原住民の唄を聞きに現地に行ってみたくなりました」とコメント。

なお、蔣氏の今回の来日は、サラリーマンである品川真紀さんが5年前より原住民伝統古謡に興味を持ち、原住民について学んでいる際に蔣氏と出会った事がきかっけだった。品川さんによると、蔣氏がずっと日本での演奏を熱望しており、「どうにか台湾原住民の歌を広める架け橋になりたい」との思いから、日本で演奏できるよう手掛けたそうだ。前日26日には、大阪での公演も成功させている。

アミ族の踊りも披露した

一方蔣氏は、曲の合間にアミ族の風習についても話した。男性が女性の家に婿入りするため、父親との苗字が異なる事や、さらに無事を祈る際、お酒を飲む前に一口目はまず先祖の霊に捧げる儀式があるとし、演奏前にはその儀式も披露した。また、アミ語には「ありがとう」や「さようなら」などの言葉がなく、言葉が少ない代わりに歌や踊りで表現する文化があるという事なども伝えた。その通り、歌や踊りで日本人来場者がアミ族への理解を深めたイベントとなった。

(2017/8/27)