台湾人政治活動家による講演が開催

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講演の様子

一般社団法人 JCU(東京都港区)はこのほど、渋谷区恵比寿にあるイベントスペース「EBis303」にてJ-CPAC2019を開催した。JCUは、米国のConservatismと、日本の保守思想、さらにアジア太平洋地域の保守主義の考え方と連帯の成果・政策を日本で実現する事を目的に、永続的なカンファレンスするため各種の活動を実施しているもの。その一環としてJ-CPAC2019では、台湾の林建良氏(台湾人医師、評論家、政治活動家)が講演した。以下に林氏の講演内容(全文)を記載します。

【20190901 恵比寿 JCPAC  スピーチ 林 建良】

台湾は完全な言論の自由を享受し、自治会長から国の指導者まで国民によって選ばれる完全な民主主義の国となったが、中国共産党は台湾の政界、財界、宗教団体、マスコミ、暴力団などの闇勢力までのいたるところに深く浸透しており、台湾の民主主義を根底から破壊しようとしている。独裁国家である中国共産党は台湾の言論の自由を利用し、フェイクニュースをまき散らして、台湾の選挙を操ろうとしている。もし選挙で親中派が政権をとったならば、台湾の民主と自由が一夜にして崩壊する可能性もある。それが台湾の民主主義の脆弱性でもある。中国共産党はその手法を台湾のみならず、全世界に展開している。つまり、中国共産党そのものは民主主義の最大の敵であり、ナチスよりも性質の悪い存在である。中国共産党の存在は台湾の災難だけでなく、アジアの災難でもあり、世界の災難なのである。中国共産党体制が存在している限り、台湾の民主と自由だけでなく、世界中のすべての国々の民主と自由が脅かされていることを我々は認識しなければならない。

しかし、民主主義も我々の一つの大きな武器であることを忘れてはいけない。

中国共産党は民主主義を敵視しているが、中国人のほとんどが我々と同じ様に自由民主と人権を渇望している。そこで我々は中国人と中国共産党を分けて考えなければならない。少なくなったとはいえ、今でも年間270万人の中国人が台湾を訪問している。その彼らのほとんどは台湾の自由な空気と民主と人権を高く評価している。つまり、中国共産党以外の中国人もできることなら、中国を台湾のような民主主義の国になってほしいと考えている。台湾は中国人の将来の道標であり、灯台・ライトハウスであるのだ。だから我々はその中国人を味方につけるべきではないか。まず、このCPACから、中国の民主自由と人権を推進し、人類の敵である共産党の一党独裁支配体制を終結させると高らかに宣言し、それを各民主国家の政府に働きかけるべきではないだろうか。

それを第一歩として、是非台湾の現在の民主と自由と香港に残る僅かな自由を守ってほしい。台湾も香港も最前線で中国共産党の一党独裁に立ち向かっている。民主主義を守る気持つがあれば香港と台湾の民主と自由を擁護すると日米政府ははっきりしたメッセージを出さなければならないではないか。そして、今まで中国の反発を恐れて台湾に近づかなかった日米両政府も是非はっきりした行動で台湾の民主主義を支持してもらいたい。台湾の民主主義を支持するとの政府宣言や米国指導者、日本の指導者が台湾に立ち寄ることが有効である。これこそが目に見える形で民主主義を堅守する意志を世界に示すことができる。

日米の指導者に決断してほしい。