台湾の唐鳳デジタル大臣と福島の学生が対談~大震災から10年の節目、オンライン配信

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唐鳳 meets 福島 futures事務局提供

東日本大震災から10年の節目となる今年の3月11日午後2時46分、台湾デジタル担当政務委員大臣の唐鳳(オードリー·タン)氏が「オンライン」で、福島の若者と未来について語らう動画を配信する。「自らの手で新しい福島・新しい社会を造るヒントを考える」をテーマに福島県内の学生らと対談する。

 唐鳳氏は「社会は自分で替えるもの」「全ての物事にはひびがある。そこから光が差し込む」との持論を持つ。東日本大震災から10年を迎え、当時の子どもは成人し、進学・就職・結婚する世代になり、事故後に生まれた子どもまた、10年を福島で暮らしている。それらを踏まえ「残念なことに、福島出身者は被爆影響がある」とし、さらに「未だに進学、就職、結婚など人生の節目に於いて懸念を持たれ、時として差別を受けることがある」と指摘。しかし「私たちは社会を冷静に見つめ、自分が受けた心の傷を次の世代に残してはいけない。自分の受けた傷によって更に誰かを傷つけることのない、自由で広い心が必要となる」とも。

 こうした理念のもとに「学んで知識を広め、自分の価値観とは異なる物事の多様性を受け入れ、出身・性別・年齢などの所属にとらわれない視野を持つこと、点数を取るだけではなく、自分の世界を広げることと知る機会が大切ではないか」と開催の目的を話す。困難を受け入れ、豊かな想像力と知識で道を作る楽しさを知っている唐鳳氏と福島の学生たちと対話には極めて意味があり、未来につながるヒントを共有できる絶好の機会でもある。

 開催の場所はオンラインミーティングシステム(Zoomなど)を利用し、県内各地の参加者と台湾を結んで行われる。参加対象者は福島県内在住の中・高生および大学生・同世代の若者。収録前に開催する事前講座参加可能者を優先する。参加は公募にて50人程度。現在、オンラインにて申し込み時に併せて唐鳳さんへの質問を募集している。なお、締め切りは2月5日まで。