【台湾ニュース】台湾版「#Metoo」、黄子佼ら人気タレントが相次ぎ謝罪

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政治評論家・朱學恆氏からセクハラを受けた鍾沛君台北市議(写真:中央社)

セクハラや性暴力を告発する「#Metoo」が台湾の芸能界やスポーツ界でも広がりを見せている。プロバスケ選手や人気タレントが相次いで謝罪する事態をなっており、関係者が対応に追われている。

今回の「#Metoo」の始まりは5月31日、与党・民進党の元職員がSNSを更新し「昨年在職中、在職中の昨年9月、協力会社の社員からセクハラを受けたことに党に報告したが適切な対応が取られなかった」と主張した事から。当時の婦女部主任は6月1日、党幹部職を辞任した。これを皮切りに政治界では女性議員、元職員らが過去にセクハラ被害を受けたと相次いで告白し、波紋を広げている。

謝罪動画を公開した人気司会者黄子佼氏(写真:中央社)

6月19日、ある女性インフルエンサーはSNSに「10年以上前にある芸能人から被害を受けた」と書き込み、投稿は拡散され、ほかの被害者も名乗り出た。人気司会者の黄子佼氏が同日、謝罪動画を公開し、加害者は自身だと認めた。これを受け、黄氏と契約を締結していた台湾司法院は「黄氏と一切の提携を停止」と発表。裁判の量刑判断などに市民が参加する新制度「国民裁判官」のPRに黄氏を起用していた。

盧秀燕台中市長、王氏が担当していた台中市PR大使を中止させた(写真:中央社)

また人気俳優王宥勝氏から被害を告白する内容もSNSで拡散され、同氏は同18日「かつての行為によって傷つけられた人に申し訳ない」と謝罪した。これを受けた台中市政府は同日、王氏が担当していた台中市PR大使を中止させた。

ほかに同15日には、俳優の許傑輝氏が女優らに被害を訴えられていたことで、芸能界引退を発表した。出演する人気ドラマの続編が撮影中だったが、テレビ局は同日、撮影を見合わせ、キャストを変更してから再開する方針を示した。

プロバスケリーグ「P. League+」のシーズンMVP楊敬敏氏が引退(写真:中央社)

スポーツ界では同18日、ある男性が電子掲示板「Dcard」に文章を公開し「付き合っていた女性が有名なプロバスケ選手と不倫をしていた」とし、台湾プロバスケットボールリーグ「P. League+」のシーズンMVP楊敬敏氏を訴えていた。事態を受けた楊氏は同日、自らのSNSを更新し「かつて自身の過ちで家族を傷つけた。本日をもってプロバスケを引退する」と宣言し、大騒ぎとなっている。

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