【日台交流】安倍昭恵さん、蔡総統と面会「主人の遺志継ぐ」

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昭恵さんは台湾総統府で蔡英文総統と面会した(写真提供:中央社)

台湾を訪問している故安倍晋三元首相の妻、昭恵さんは7月19日、台湾総統府(台北市)で蔡英文総統と面会した。安倍元首相が生前、台湾との関係促進に力を注いでいた安倍元首相の遺志を引き継ぎ「日台関係のために自身も尽力していきたい」(昭恵さん)と語った。

 昭恵さんは「夫は台湾を訪問したい気持ちは強かった」と振り返り、昨年7月の死去後に、台湾各界から哀悼の意が寄せられたことに感謝した。面会では「台湾との絆の深さを実感した」と改めて表し、安倍元首相の蔡総統への想いについて「お互いに良い関係を築こうとする信頼関係があった」と語った。今回の訪台で「双方間の良好な交流につながった」との感想を話した。

 蔡総統は、昨年3月に安倍元首相とオンライン会談した際「訪台実現への意欲を示していた」と振り返り、昭恵さんの訪台によって台日間の交流が継続されたと述べた。また、安倍元首相が「行動で台湾への支持を示してきた」とし、台日間の関係深化への貢献に改めて謝意を表明。昭恵さんらの支持によって友好関係が今後も続いていくことに期待を寄せた。

昭恵さん、安倍氏の銅像に献花「主人の魂きっと一緒に」

台湾訪問中の昭恵さんは7月18日、台湾高雄市内の廟に建てられた安倍元首相の銅像に献花した。「きっと主人の魂はここに一緒に来て皆さんに感謝していることと思う」と涙ながらに語った。

昭恵さんは、台湾高雄市内の廟に建てられた安倍元首相の銅像に献花した(写真提供:中央社)

 銅像が設置された廟「紅毛港保安堂」には、第2次世界大戦中にバシー海峡に沈んだ旧日本軍の哨戒艇と乗組員145人が祭られている。

昭恵さんと安倍元首相の銅像(写真提供:中央社)

 昭恵さんは「この地に銅像を建てていただいて本当に大きな意味があるんだなと感じている。この英霊たちと台湾と日本の友好のためにこれからも主人はきっとどこかで働いてくれるものだと信じている」と話した。

 陳其邁高雄市長や2018年まで高雄市長を務めた陳菊監察院長らも廟を訪れ、昭恵さんに続いて銅像の前に花を供えた。昭恵さんは民間団体「台湾安倍晋三友の会」の招きを受け訪台した。

昭恵さん、李登輝元総統の墓参拝

昭恵さんは7月19日、台湾新北市五指山軍人墓地を訪れ、李登輝元総統の墓参りをした。「(安倍晋三元首相と李氏には)日台関係のために(空の)上から一緒に仕事をしていただけるのではないかなと思っている」と語った。

 昭恵さんは、安倍氏が李氏を尊敬していたと説明。「李氏は日本人以上に日本のことを理解し、愛し、日本の風習をしっかりと受け継いでいた」と話し、安倍氏とも多くの交流があった事を明かした。

昭恵さんは李登輝元総統の墓参りをした(写真提供:中央社、李登輝基金会)

 昭恵さんの墓参りに際し、当初は李氏の次女で李登輝基金会の安妮会長が付き添う予定だったが、体調不良のため夫の頼国洲氏が同行した。

頼氏は、李氏が生前、安倍氏の度胸や勇気、決断力、実行力を高く評価していたと強調。李氏の曽文恵夫人も安倍氏を尊敬し、家族のように親しみをもって接していたと語った。

また李氏と安倍氏は空の上から、国を治めた経験について語り合い、笑みを浮かべながら私たちを見守っていると信じていると述べた。