台湾赤十字社支援の災害公営住宅の一部が完成

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(左から)立谷秀清・相馬市長、中華民国紅十字会・王清峰会長、台北駐日経済文化処・沈斯淳代表

日本赤十字社主催の竣工式~福島県相馬市~
昨年の東日本大震災で津波による大きな被害を受けた福島県相馬市で、中華民国紅十字会(台湾赤十字)が支援している災害公営住宅(相馬井戸端長屋)の一部がこのほど完成。竣工式が8月8日、日本赤十字社の主催で行われた。
竣工式で立谷秀清・相馬市長は「この住宅に住む人々が幸せな生活を送ることが台湾の人々の支援に応えることになる」と挨拶。台湾からの支援に感謝の意を表した。続いて、台北駐日経済文化処の沈斯淳代表が「台湾赤十字の協力により同住宅が順調に竣工したことを嬉しく思う」と挨拶。被災地の一日も早い復興を祈念した。
 その後、中華民国紅十字会(台湾赤十字社)の王清峰会長の「台湾赤十字が支援した震災復興計画の一つ目が完成したことは特別な意義がある」と述べ、台湾赤十字社に寄せられた約26億元(約70億円)余りの震災義援金は今後も日本の被災地復興支援に充てていくことを強調した。続いて、施工業者の小野・東北ミサワJVを代表て小野建設・小野貞人社長が立谷相馬市長に鍵を引き渡した。その後記念品贈呈のセレモニーも開かれた。
 「相馬井戸端長屋」は、長屋式の恒久住宅で全館バリアフリーのため高齢者や障害者が半共同生活できるのが特徴。全5棟60戸の建設計画のうち、第1棟は米国の石油化学メーカー、ダウ・ケミカルからの支援で建設された。第2棟~第5棟の4棟が台湾赤十字社の協力で建設が進められ、今回完成したのは第2棟。総建設費6億6千万円のうち台湾赤十字社は整備費の一部1億円を資金援助した。残り3棟は年内の完成を目指している。同社はこのほか、福島県内では新地町の高齢者共同住宅に3億円を支援する予定。