台湾行政院侵入の学生ら強制排除で放水車も投入

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放水車による放水をうける学生ら(写真提供:中央社)
放水車による放水をうける学生ら(写真提供:中央社)

 

中国大陸との「両岸(台湾と中国)サービス業貿易協議」の撤回を求める学生らが立法院(国会)議場を占拠して6日目の23日夜、学生らのうち約1000人が立法院から数百メートル離れた行政院(内閣)の敷地内にも警官隊の警備を突破して侵入した。この騒動に対し江宜樺・行政院長(首相)は「不法、暴力行為を厳しく批判する」として強制排除を指示。警察当局は24日未明、強制排除に乗りだし警官隊約2000人や放水車を投入し鎮圧。現場は緊迫した状況が続いた。行政院の記者会見の内容によると、学生と警察双方の100人以上が負傷し、学生ら61人が現行犯逮捕された。また、行政院占拠活動の主導者である魏揚も未だに拘留されている。

 

行政院前にて座り込みを続ける学生ら(写真提供:中央社)
行政院前にて座り込みを続ける学生ら(写真提供:中央社)

馬英九総統は23日、この問題で初めて記者会見を開き、「協定によって台湾の競争力は高まる」などと主張し、協定の撤回には応じない考えを強調したうえで、議会の占拠は「違法だ」として、学生との直接対話も拒む姿勢を示した。議場を占拠する学生らは、馬総統の発言に「単なる政権の見解表明であり、誠意がない」と強く反発。今回の行政院占拠の騒動は、馬英九総統が直接対話に応じる姿勢を見せなかったことで強硬姿勢を強め、勃発したものと考えられる。馬総統は24日午前、呉敦義副総統らを招集し、今後の対策について協議を行った。

 

23日に記者会見を行った馬英九(写真提供:中央社)
23日に記者会見を行った馬英九(写真提供:中央社)

 

また、24日にはネット上の「FlyingV」にて、新聞に台湾を応援する広告を載せるための募金を呼び掛けたところ、3時間で633万元(日本円の2000万円に相当)の募金が集まり、明日のAPPLE DAILYの一面の下半分の広告スペースの獲得に成功。NEW YORK TIMESとは交渉を続けている。

 

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