立法委員・林佳龍、台日関係発展の前景を語る

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台湾の立法委員・林佳龍氏
台湾の立法委員・林佳龍氏

 

今年の3月に発生したひまわり学運により、再び台湾政治の動向に注目が集まっている昨今。1990年代に野百合学生運動に参加し、その後李登輝総統時代に国家安全会議委員を務め、陳水扁総統時代には行政院新聞局長に就任された台湾の立法委員・林佳龍氏は6月29日、在日台湾人に台湾における現在の政治状況を伝えるべく、新宿の京王プラザホテルにて台湾語で講演会を行った。(主催:在日台湾同郷会、在日台湾婦人会、日本台湾医師連合) 在日台湾人や留学生たちで会場の200席がほぼ満席だった。

講演の題材は「サブリージョナル協力と都市外交―台日関係発展の前景を語る―」とされ、今年の11月に行われる市長選で台中市長に立候補している林氏は、台中における地域活性化と台中がもたらす台湾政治への影響などをわかりやすく講演したほか、自らの日本との関わりについても話した。 林氏は日本について「日本の地域都市改革は見習うべき点が多い。例えば山手線。台中を首都としての機能を持つ都市へと発展させるために台中版山手線構想を練っている。八王子駅裏側の再開発も台中駅裏側の建設の面で大変参考になる。また、日本に台湾関係法を作るという動きがあるが、私はこれに賛成する。アメリカとの間に台湾関係法があるのに日本との間に台湾関係法が作れないのはおかしい。アメリカと台湾の間には国交があるため関係は実線、日本との関係はまだ点線である。日台関係を実線の関係に持っていきたい」と述べた。

留学生らと記念撮影をする林佳龍氏
留学生らと記念撮影をする林佳龍氏

また今年3月に発生した学生らによる立法院占拠についても話しており、「立法院占拠の時、学生たちの安全を守るための努力(食べ物などの資材提供)、政府と学生の間の交渉など、双方の架け橋として活躍し、学生の意見は逐一、政府に伝えられるよう努力した。私も1990年代に野百合学生運動に参加したが、当時は事実の伝達に苦労した。しかし、この時代はSNSが普及しており、学生らは自らの意見を世界にすぐに発信することが出来る。いずれにせよ、発信したあと何をするかが大事だ」と述べた。

評論家・金美齢
評論家・金美齢さん

講演会の後は同ホテル43階のスターライトにて懇親会が行われ、台北駐日経済文化代表処元代表・許世楷氏、評論家・金美齢さん、元八王子市長(現八王子・台湾友好交流協会理事長)の黒須隆一氏らが出席した。金美齢は林佳龍氏を“安倍晋三にも劣らない、ファーストクラスの政治家だ”と評価していた。

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