台湾公共テレビ、HBOアジアと再び台湾でドラマ制作

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台湾ドラマ「我們与悪的距離」の一コマ(写真提供:公共テレビ、自由時報)

HBOアジアが2018年に台湾の公共放送、公共テレビ(公視、PTS)と初めて共同製作したドラマ「通霊少女」が大きな反響を呼び、このほど高視聴率を記録した。「通霊少女」第2シーズンの撮影は、2018年12月中旬に終了したが、その次の作品としてSFドラマの新作「獵夢特工(DREAM RAIDER)」の撮影開始も発表した。さらに4月22日、映画配給及びオンライン映画・ドラマ配信サービスのCATCHPLAYとHBOアジアと共同で制作するドラマ「我們與悪的距離
(英題:The World Between Us)」の連合発表会も開いた。なお、HBOアジアは米ケーブルテレビ放送局HBOの傘下に属している。

「我們與悪的距離」4月21日の放送された最終回(第10回)の視聴率は3.6%に達し、その前の第9、10回の視聴者数も130万人だった

台湾ドラマ「我們与悪的距離」の一コマ(写真提供:公共テレビ、自由時報)

「我們與悪的距離」は林君陽監督の演出により、 台湾の権威あるデレビアワード「ゴールデン・ベル・アワード(金鐘奨=賞)」受賞者の呂蒔媛(Lu Shih-yuan)が脚本を担当した作品。アリッサ・チア(賈静雯)、ジェームズ・ウェン(温昇豪)や2015年のゴールデン・ベル・アワードで最優秀主演男優賞に輝いたウー・カンレン(呉慷仁)らがメインキャストを務める。

PTSの陳郁秀会長は「我們與悪的距離」について、「公共テレビにとって初めての国際的なプラットフォームであるCATCHPLAYとHBOアジアとの共同制作作品。これは台湾の映画とドラマの制作レベルやマーケティング能力が国際的に認められただけでなく、台湾の映画・テレビ産業が更に大きく前進した事の表れだ」と話した。またHBOアジアの施鵬騌執行長は、「HBOアジアが初めて台湾ドラマ制作に携り、台湾とアジア地域で大人気を博した『通霊少女』に続き、再びアジアの視聴者向けに台湾の優れた作品とドラマ制作に参加できて大変うれしい」との喜びを語った。

なお、国際市場へのマーケティングを考慮して、公共テレビ、CATCHPLAY、HBOが検討した結果、「我們與悪的距離」の英題を「The World Between Us」とした。英題の「Us」は中国語の「我們(私たち)」を直訳したもの。

台湾ドラマ「我們与悪的距離」の一コマ(写真提供:公共テレビ、自由時報)

「我們與悪的距離」は、無差別殺人事件が発生した後の、加害者、被害者及びその家族、事件に関わる裁判官や弁護人さらに事件と関わりのあるすべての人物による物語。登場人物の大部分は善人だが、何か問題が発生した時に当事者にもたらす試練をいかに乗り越え、共感と理解を持って相手を思うことができるかを描く。

「我們與悪的距離」の放送は、3月24日より毎週台湾時間日曜日の夜9時、公共テレビのほか、CATCHPLAYのオンラインプラットフォームとHBO HDでも同時に放送されている。1回につき2話を放映する。CATCHPLAYのオンラインプラットフォームやHBO Asia傘下の放送局は、テレビ、ストリーミングプラットフォームやビデオオンデマンド配信によってアジア全土を網羅する。このほか、CATCHPLAYとHBOアジアが共同でアジア及び米国以外の地域にも放送する予定。