上畠市議、名古屋アジア大会で台湾への尊重を求める要望書を提出

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【東京訊】2026年愛知・名古屋アジア競技大会で、台湾の応援グッズや旗の持ち込みをめぐる問題が相次いでいることを受け、神戸市議会議員の上畠寛弘氏は9月27日、関芳弘文部科学大臣に対し「台湾を尊重し台湾の人々の尊厳に配慮することを求める要望書」を提出した。さらに政府に対しても、一連の問題の事実関係を確認するとともに、アジア・オリンピック評議会(OCA)および大会組織委員会に必要な働きかけを行うよう求めた。

左:関芳弘文部科学大臣 右:神戸市議員上畠寛弘
要望書提出/左:関芳弘文部科学大臣 右:神戸市議員上畠寛弘

上畠氏は、長年にわたり日台友好交流に取り組んでいる。鎌倉市議時代より、台湾の国際社会への参加を支持し、2021年には神戸で開催された日台交流サミットの事務局長を務めるなど、全国の地方議員と台湾との交流促進に尽力している。こうした活動が評価され、2022年に台湾外交部より「外交之友貢献賞」を授与された。近年も神戸市議会を通じ、台湾との観光・経済交流や国際航空路線の充実などに取り組んでいる。

今回のアジア競技会では、台湾の観客が「Taiwan」と書かれたタオルを掲げて選手を応援した際、会場スタッフから制止されたほか、中華民国の国旗の持ち込みを制限する措置などが問題となり、台湾の観客や関係者から不満や懸念の声が上がっている。上畠氏は要望書で「台湾は日本にとって自由、民主主義、法の支配などの基本的価値を共有し、さらに経済、人的交流、防災、観光、文化など幅広い分野で極めて緊密な関係を維持するかけがえのない重要な存在である」と強調した。

さらに、国際スポーツ大会において、OCAなどの国際競技団体が定める名称や旗、表示などの規則が存在することには理解を示す一方で「その運用が必要な範囲を超え台湾の人々の尊厳やアイデンティティーを傷つけるものであってはならない」と指摘した。「日本で開催される大会に参加する台湾の選手や観客が、大会側の対応によって日本に失望や悲しみを感じることは、長年にわたって築かれてきた日台間の友情と信頼の観点からも望ましくない」とも。「スポーツは本来、国や地域、言語、文化の違いを超えて相互理解と友情を促進するものであり、台湾の選手が競技に全力を尽くし、台湾から訪れた観客が安心して応援できる環境を整える必要がある」との考えを示した。

上畠氏は、文部科学省とスポーツ庁がアジア競技大会およびアジアパラ競技大会の開催支援本部を設置し、文部科学大臣が本部長を務めていることにも言及。大会の主催者はOCAであり、具体的な運営は大会組織委員会が担っているものの、日本政府としても関係機関に必要な調整や働きかけを行い、台湾の人々の尊厳が十分に尊重されるよう対応することを求めた。

要望書にある5項目は以下の通り。

①台湾の選手、関係者、観客に対して大会側が行った一連の措置について事実関係を確認し、台湾の人々の尊厳やアイデンティティーを損なう対応がなかったか検証すること。

②大会組織委員会およびOCAに対し、台湾の選手、関係者、観客を尊重し、大会運営においてその尊厳とアイデンティティーに十分配慮するよう求めること。

③OCAなどが定める大会規則の趣旨と適用範囲を確認し、必要以上の拡大解釈によって台湾の人々の正当な応援活動や意思表明が一律に制限されないよう、適切な対応を求めること。

④台湾側から寄せられた意見や懸念に真摯に向き合い、問題が確認された場合には、大会組織委員会およびOCAに対して速やかな改善と再発防止策を求めること。

⑤日本で開催される国際スポーツ大会において、台湾を含むすべての参加者の人格と尊厳が尊重されるよう、日本政府として必要な措置を講じること。