日本人司会者、台湾プロ野球で始球式

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 台湾で番組司会者・レポーターとして活動する日本人のMatsu氏が1日、台南野球場で始球式を行った。台湾と日本との交流をより深めていこうと、中華職棒(台湾プロ野球機構)、統一ライオンズの関係者らが招いた。日本代表と台湾代表が東京ドームで復興支援試合を行った3月10日に内定し、中華職棒では「台日の架け橋に」とMatsu氏の始球式登板を決めた。台北饒河街夜市で本格的な投球練習を行ったというMatsu氏。試合前日、台南市内の寿司店「築地専売寿司」で統一ライオンズの高志綱捕手から激励を受けた。
 
 試合は台湾プロ野球公式戦「統一対興農」。試合前、Matsu氏は、統一の日本人監督、中島輝士監督らと談笑。中島監督は「台湾の選手は純粋に野球について学んでいこうという気持ちに溢れていて、指導のやりがいがある」と台湾での手応えを語った。また、選手の食事で、球団スタッフお手製の鶏スープも振る舞われた。

 統一球団はライオンズの特別ユニフォームを準備。ブルペンで高志綱捕手と投球練習を行ったMatsu氏は、コールされてマウンドへ。キャッチャーとバッターボックスには、共にMatsu氏と交流がある高志綱選手、親日家としても知られる高國慶選手が入った。Matsu氏は投球すると見せかけて、グローブに隠し持っていた饅頭を口に含むという『珍技』を披露。高國慶選手も、怒った「ふり」をしてMatsu氏に詰めより、場内は爆笑に包まれた。その模様は台湾テレビ局・緯来体育台でも生中継され、視聴者にも笑いを提供した。試合は、9回裏に高志綱選手がサヨナラ2ランホームランを放ち、劇的に幕を閉じた。
 
 統一ライオンズでは、現在、中島輝士監督、紀藤真琴コーチ、鎌田祐哉投手ら日本人が在籍している。球団担当者は「今後も様々な形で、日本人との協力、交流を図っていきたい」としている。