台北温泉フェス —「松山」つながりの日台交流や神輿寄贈も

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(写真提供:台北市政府)

 台湾の温泉地として知られる台北市北投で10月19日、恒例の台北温泉フェスティバルが開幕し、台北捷運(MRT)新北投駅で開幕式が行われた。開幕式には呉敦義副総統が出席し、祝辞の中で「今年1~9月に来台した日本人観光客は129万人で、台湾から日本への観光客数が114万人となっていることから、ここ60年で初めて逆転した」と述べた。
 
 今回のフェスには、都市交流のある愛媛県松山市の伝統「道後こども神輿」が初登場した。製作費約400万円をかけた黒と金の子ども神輿2体を台北市に寄贈し、会場を盛り上げた。なお、製作費は松山市道後温泉の地元組合によって寄付で集められた。歴史あるこども神輿が海外の友好都市に贈られたのは初めて。
台北市に贈られた2体の子ども神輿
台北市に贈られた2体の子ども神輿(写真提供:台北市政府)

 20日と21日には、北投の義方小学校と逸仙小学校の児童らがこのこども神輿を担ぎ、水美温泉会館から北投公園に沿って新北投駅まで、1時間ほどかけて練り歩いた。フェスは19日から4日間の日程で行われ、松山市からは伝統舞踊や三味線が披露された。期間中、各種パフォーマンスや、無料で温泉浴ができるキャンペーンなども用意されており、来場者たちを楽しませた。
 
 愛媛県松山市と台北市は、同じ「松山空港」を持つ縁で交流を深めている。また、「松山−松山」便を運航させる構想を進めるなど、相互の観光客誘致に努めている。その一環で、温泉地同士も交流を続け、昨年11月には道後温泉と北投温泉は「温泉友好交流」を調印している。