総統府;林永楽・EU駐在代表を外交部長に任命

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―楊進添・外交部長は総統府秘書長に。外交部・部署変更実施―
 総統府は9月26日、楊進添・外交部長の後任として林永楽・駐欧州連合(EU)代表(大使に相当)を外交部長(外務大臣に相当)任命する人事を発表した。林氏は9月27日に帰国し、ただちに外交部で退任する楊外交部長と引き継ぎを行った。林外交部長は、「活路外交」を推進し、対外関係をいっそう強化、国際社会における活動空間を広げて地域経済の統合に積極的参与していくとの方針を示した。また、釣魚台列島(日本名;尖閣諸島)をめぐる争いについて、外交部が主権と漁業権守っていく立場は今後も変わらないとしながらも、理性的かつ平和的な方式での関連の問題を処理できるよう希望、日本が馬英九総統の提示した「東シナ海平和イニシアチブ」を重視するよう期待した。
 また、総統府は9月25日、曽永権。総統府秘書長が退任し、楊進添・外交部長を総統府秘書長に任命することを発表した。楊氏は外交官として43年間のキャリアを持ち、このほど特殊外交奨章を受章し、これまでの外交上の貢献を表彰された。そのほか、総統府は9月26日、胡為真・国家安全会議秘書長が退任し、袁健生・駐米大使を国家安全会議秘書長に任命することを発表した
 このほど行われた省庁再編による、外交部における複数の部署の変更は9月1日に正式実施された。外交部政務次長(副大臣に相当)は従来の1人から2人となっている。また、今年5月に廃止された行政院新聞局が担当していた国際宣伝業務は外交部に移されている。外交部の「経済貿易司(局)」は、「国際合作及経済事務司」(国際協力及び経済業務局)」と改名され、「亜西司(西アジア局)」と「非州司(アフリカ局)」は合併して、「亜西及非州司(西アジア及びアフリカ局)」となった。「中南美司(中南米局)」は「拉丁美州及加勒比海司(ラテンアメリカ及びカリブ海局)に改められた。」「新聞文化司(広報文化局)」は「公衆外交協調会」へと変更された。
 「北美司(北アメリカ局)」と「欧州局(ヨーロッパ局)」は従来の名称を維持。対日窓口機関である「亜東関係協会」は「亜太司(アジア太平洋局)に編入されたが、対外的には依然として存在する。