石川県の独立リーグ球団、台湾遠征。嘉義で交流試合行う

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交流試合
交流試合

石川県の野球独立リーグの「石川ミリオンスターズ」は、9月2日から台湾遠征を行った。台南市で復元された八田與一技師宿舎の敷地に、1日、妻外代樹さんの銅像が建立される節目に合わせ、選手を台湾に派遣したものだ。

水利技術者の八田與一氏は、日本統治時代の台湾で、嘉義から台南にかけて広がる嘉南平野を不毛の地から大穀倉地帯に変え、農業水利事業に大きな貢献をした人物だ。

森慎二投手と陳文賓さん
森慎二投手と陳文賓氏

3日、嘉義市立棒球場で開催された対嘉義大学野球部との交流試合。嘉義大学の打撃コーチを務めたのは、元ホークスの陳文賓氏。陳氏は嘉義大学野球部で学生選手を指導している。一方、石川ミリオンスターズには、元メジャーリーガーでもある木田優夫投手(元巨人)、森慎二投手(元西武)や、ナックルボールを投げることで有名な女性投手・吉田えりさんが所属。日本のプロ野球界も移行期を迎えており、かつての名選手が年俸を下げ独立リーグでプレーすることが少なくない。

20年前、陳氏が読売巨人軍のキャンプに参加した時、木田優夫投手も巨人に在籍しており、それ以来の再会となった。二人は、当時の監督・長嶋茂雄氏の話などで談笑した。木田、森、吉田、3人の注目選手は「投手」として、それぞれマウンドで投球。交流試合の場で、かつて野球界を湧かせたスター選手の集結に、台湾マスコミ記者やファンも驚きと喜びの表情を見せた。

また、1931年台湾から夏の甲子園に出場し準優勝した「嘉義農林」野球部を題材にした映画「KANO」の公開とも合わせ、石川ミリオンスターズの選手達は、八田技師が設立に関わった嘉南小学校での野球指導や、建立されたばかりの妻外代樹さんの銅像見学などを行い3日間の日程を終えた。