福岡のデザイン・グラフィック制作会社、台湾で現地視察へ〜ビジネス本格化

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福岡—台湾間は航空便数も便利で、競争原理が働いているため価格も安く、日台間のビジネスをするのに企業が拠点として「福岡」を選ぶケースも出てきた。そして、日台ビジネス交流が活発化し、多くの日本企業が台湾への進出を果たす中、広告関連業界でも動きが具体化している。福岡市に拠点を置くコミュニケーションデザイン会社「3mg」は、9月末、台湾の現地で視察を行うことを発表。既に進出への計画を明らかにしていたが、早期での視察実現となった。同社は、九州を中心に、広告宣伝、ポスター制作、販売促進、ブランディング、ウェブサイト制作などを手がけているが、視野を海外に広げ、布石として台湾をターゲットに据えており、具体的に動き始めた。

九州のデザイン業界に精通する同社にとって、台湾は未知数。視察では台湾で流行の小物店や書店、雑貨店などを巡りたいとしているが、既に、台湾に籍を置く数社から業務提携のオファーに関する話も出ているそうだ。

取締役の中村友香氏は「デザインに対する意識が高い台湾。我々も現地でリアルなコミュニケーションが取れるように中国語の勉強も開始した。台湾視察ではより多くの『台湾』を発見し、台湾人のニーズを感じ取りたい。視野を広げつつも、対象を具体的に絞り、日台の架け橋となるような展開をしていきたい」と視察の意図について語る。

中村氏らスタッフは、台湾視察に向けて中国語の勉強も開始。通訳者をつけたコミュニケーションでは展開に限界があるとして、言語面でも台湾に溶け込んでいく構えだ。

昨今、九州の各業界が台湾との提携を図り顧客呼び込みに余念がない。福岡空港以外の各県からの便も増え、往来がさらに便利になる中、「対台湾」の顧客獲得競争も激化している。九州のコミュニケーションデザイン業界が台湾で業務を行うケースは稀有で、3mgの展開は、同業間では一歩リードと言えよう。

同社では、今後も、台湾視察を重ねながら、台湾市場のイメージを掴み、営業展開を行う方針だ。中村友香氏は「台北市を中心に、どのような商品が流行にあるのか、台湾人の生活の息吹を感じてみたい」と視察のテーマについて語った。

台湾視察に向け準備
台湾視察に向け準備