頼清徳副総統が民進党首に就任

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頼清徳副総統は与党の公認候補の予備選に出馬表明(写真:中央社)

昨年末に実施された「統一地方選」で民進党の議席を大幅に減らし、蔡英文総統が党首を辞任。これに伴う党首選が1月15日に行われ、唯一立候補した頼清徳副総統が当選した。「党勢回復」を念頭に大敗した党の立て直しが目下の課題。頼氏は「民進党にとって人々の信頼回復に向けての始まりだ」とコメントした。2024年には総統選を控える。頼党首の手腕が問われる。

党首選の投票率は17.59%で、頼氏の得票率は99.65%だった。任期は1月18日より2024年5月20日まで。

蔡英文総統は責任を取る形で党首辞任した後、代理党首は高雄市長を再選した陳其邁氏が務めたが、党首選に出馬したのは頼清徳氏のみだった。頼氏は台南市長、行政院長などを歴任し、2020年の総統選に向け党予備選に届け出ていたが、再選を目指した蔡英文総統に敗れた。のちに蔡氏の説得により、副総統候補に回った経緯がある。

頼氏は民進党内で次期総統選の有力候補とみられ、蔡氏と異なる派閥に属しても、副総統を務めながら党内レースで優位を立っている。日本との関係も親しく、台南市長任期内では台南市の観光友好都市である栃木県日光市に300人を超える市民旅行団を率いて日光を訪れた。また、現職副総統として昨年安倍晋三元総理の葬儀に参列するなど、日本でも有名な「親日政治家」として知られている。台湾メディアによると、頼氏はいかに蔡総統など党内の実力者と協力して団結を図るかが注目されている。